WO1989001351A1 - Catheter - Google Patents

Description

明 細 書

φーテ 一 テ ル

技術分野

本発明は管状器官の内腔の内径を確保するための拡張保 持具を導入スは回収するためのカテーテルに閬する 。

背景技術

例えば冠動脈の狭窄部を血管拡張カテーテルで拡張 した 後、 その部分の再狭窄を防止する場合な ど、 一般に管状器 官の内腔の内径を確保する こ と を 目的と して拡張保持具 (以下、 ステン ト と も呼ぶ ） が用いられて いる 。

従来、 このよ う な目的に用いられるステン ト と してステ ンレスワイ ヤを網状に織った もの （ S u rg e r y , 1 9 8 6年、 9 9卷 2号、 第 1 9 9 一 2 0 5頁） 、 あるいは一方向性形 状記憶合金製のもの （ 特公昭 6 1 - 6 6 5 5 ) 、 が考案さ れて いる このステ ンレス製ステン ト を用いて例えば血管 拡張の確保を行 う 場合、 血管の所定位置にステン 卜 を血管 拡張カテーテルを介 して導入 し、 ついでカテーテール先端 部に設けられたバルーンを拡張 してステン 卜 を血管径に拡 げる こ と ができ る 。 また、 一方向性形状記憶合金製ステン トの場合は同 じ く 血管の所定個所に導入後温水等で加熱 し てステン トの拡張がおこなわれる 。

しかし 、 いずれの場合もステン ト をカテーテル先端部の 外表面に単に卷き つける よ う に して保持させた ものである ため、 このステン 卜卷き つけ部分の外径がカテーテルの他 部よ り大き く な り 、 その結果、 冠動脈等の比較的細い血管 内にカテーテルを導入する場合、 あるいはこのステン トを 装着したカテーテルをガイ ドカテーテル内に導入する場合、 こめステン ト装着部によ りカテーテルの摺動性が著る しく 低下する と いう 問題があった。 そのほか、 従来のステン ト 導入 Z回収用カテーテルはカテーテル先端部の位置あるい は留置したステン ト との位置関係を碾保する手段が設けら れておらず操作上困難を と もなう などの問題もあった。

本発明はステン ト を先端部に装着した状態において も血 管内又はガイ ドカテーテル內での摺動性が良く 、 かつ先端 部の位置を容易に確保する こ とができ操作性を向上する こ とができ るステン 卜導入 Z回収用カテーテルを提供する こ と を 目的とする 。

発明の開示

本発明は上記問題点を解決するため、 カテーテル先端部 のステン ト装着部の外径を小さ く し、 これによ り ステン ト を装着した場合でも 、 この部分の外径が他部よ り大き ぐな らないよ う に し、 さ らに必要に応じ、 このステン ト装着部 の小径部に X線不透過のマーカーを設ける と い う手段を採 用 した。

さ らに具体的に述べる と 、 本発明は基端又は両端が開口 し、 その先端近傍の周面にその基端開口部と連通する少な く と も 1 個の側口を穿設してなるカテーテルチューブと 、 このカテーテルチューブ基端開口部に連通する よ う に して 設けられたハブ部と 、 温度変化に と もなって径方向に拡張 又は収縮 し得る形状記憶合金製筒状体であって 、 上記カテ 一テルチューブめ厠ロ穿設部め少なく と も一部を覆う よ う に して装着された管状器官内腔の内径確保用の拡張保持具 と 、 を具備してな り 、 上記厠ロ穿設部の外径が他部のカテ 一テルチューブ外径よ り小さ く 形成されて いて上記拡張保 持具がその外径が上記他部のカテーテルチューブ外径と 等 しいか又はよ り小さ く なる よ う に して上記側ロ穿設部に装 着されて いる こ と を特徴とするカテーテルを提供する もの である 。

さ らに、 本発明は上記カテーテルにおいて上記側ロ穿設 部の少なく と も一部に X線不透過のマーカーを設ける よ う に したカテーテルを提供する ものである 。

さ らに、 本発明は上記拡張保持具が、 らせん状のもの、 その材質が一方向又は二方向形状記憶合金からなる ものを 提供する 。

なお、 上記カテーテルのハブ部を分岐ボー ト を 1 以上設 けた分岐ハブと し、 いずれかのボー トに逆止弁を設ける よ う に して も よ い。

なお、 本発明において形状記憶合金と は変態鴿度を有 し、 この温度以上になる と あ らか じめ記慷させた形状に変化す る ものをいい、 一方向性形状記憶合金と は変態温度以下の と き は 自由に変形でき 、 変態温度以上 と な り形状変化する と その後変態温度以下になって も外力を加えない限 り 記憶 した形状を維持する ものをいい、 二方向性形状記憶合金と は変態温度以下での形状も記憶してお り 、 変態温度を境に 2つの形状を可逆的に発現する ものを言う 。

本発明のカテーテルによれば、 ステン トをカテーテルチ ユ ーブ先端近傍部にカテーテルチューブの他部の外径よ り 大き くならないよ う にして装着させるよ う に したから、 カ - テーテルチューブをガイ ドカテーテル内に導入させる際あ るいは血管内に導入させる際の摺動抵抗が著る しく軽減し、 そのため搡作性の向上を図る こ とができ る 。 さ らにこのス テン ト装着部に X線不透過物質からなるマーカーを設ける よ う に したから、 カテーテルの先端位置あるいは留置 した ステン ト との位置関係を容易かつ明瞭に確保する こ とがで き る 。 その他、 ノ、ブ部に分歧ポー ト を設ける こ と によ り 、 圧力測定のための回路装置等を取 り外すこ となく 、 冷却液 又は種々の薬液の注入をおこなう こ と も可能と なるなど種 々 の効果を奏する 。

図面の簡単な説明

第 1 図は本発明に係わるカテーテルの側面図、 第 2図は 第 1 図のカテーテルからステン トを取 り除いた状態を示す 側面図、 第 3 図はステン 卜の一例を示す測面図、 第 4図は 第 1 図のカテーテルのハブ部を拡大して示す断面図、 第 5 図は本発明のカテーテルを血管内に導入したと き の状態を 示す I®面図、 第 6 図は第 5図に対応する もので、 ステン ト を拡大し、 血管内に留置させた と きの状態を示す J面図で ある 。

発明を実施するための最良の形態

以下、 この発明を図示の実施例を参照して説明する 第 1 図は本発明に係わるカテーテルの一実 «I例を示すも のであって 、 両端が開口 したカテーテルチューブ 1 1 と 、 このカテーテルチューブ 1 1 の基端開口部に連通する よ う に して設けられたハブ部 1 2 と 、 このカテーテルチューブ 1 1 の先端部に設けられたらせん状の拡張保持具 （ ステン ト ） 1 3 と を具備 して いる 。 このステン ト 1 3 の装着部の カテーテルチューブ 1 1 は外径が他部よ り小さ く 成形され た小径部 1 1 a と なって いて 、 したがって 、 その周面に装 着された と き のステン ト 1 3 の外径がカテーテルチューブ 1 1 の他部と等 しいか、 スはよ り 小さ く なる よ う になって いる 。 云い換えれば、 カテーテルチューブ 1 1 の小径部 1 1 aの外径は他部の外径よ り ステン ト 1 3 の肉厚の 2 倍 以上に相当する分だけ小さ く なつて いる 。

上記小径部 1 1 aの周面にはカテーテルチューブ 1 1 の 基端開口部と連通するステン ト冷却液導入用の脷口 1 4 が 多数設けられて いる 。 第 2 図は第 1 図のものから らせん状 のステン ト 1 3 (第 3図参照〉 を取 り除いた状態を示すも ので側口 1 4 の穿設状態を明示 して いる 。 なお、 測口 1 4 の形状は図示の如く 円形のもののほか、 ス リ ッ ト状のもの であって も よ い。 また、 l口 1 4 の数について も特に制限 はなく 適宜選択 し得る 。 カテーテルチューブ 1 1 の先端部 1 l bは基部と等 しい 外径を有し、 その端部は球面状をなし、 その中央にはガイ ドワイ ヤを連通し得る孔が穿設されている。 上記小径部

1 1 aの両端には X線不透通物質、 例えば金からなる リ ン グ状マーカー 1 5がそれぞれ設けられてぃる。

ノヽブ部 1 2は一対の分咹ポー ト 1 6 a， 1 6 b を有し、 圧力澌定用回路装置等を取 り外すこ と なく冷却液や種々の 薬液を注入でき る よ う になつている 。 なお、 分歧ポー ト を 1 つだけと し、 それに 3連活拴等が取着されている もので あって も よい。 又、 ハブ部 1 2 の基端は第 4図に示す如く 開口する と と もにその開口部近傍にシリ コーンゴムの如き 柔軟素材からなる逆止弁 1 7が設けられて いて液密性を保 ちつつガイ ドワイ ヤ等を揷通し得る よ う になつている 。

カテーテルチューブ 1 1 の材質と しては通常熟可塑性樹 脂 （例えばエチレン一酢酸ビニルコポリマー ） が好ま しい _c ハブ部 1 2 について も '同様に一般に熱可塑性樹脂 （例えば ポリ カーボネー ト ） が用いられ、 第 4図に示す如く カテー テルチューブ 1 1 の基端部と接着剤等を介して接続される 。 (実旛例 1 )

ステン ト 1 3 と して所定の方法で製造した 2方向性形状 記憶合金 （ N i — T i 系合金で N i を 5 1原子％を含む ） を第 3 図の如く らせん状に成形し、 これを 3 5 ^eC以上の温 度に保って 、 いったん拡大した形状と して カテーテルチュ ーブ 1 1 の小径部 1 1 a上に挿入 し、 ついで氷冷生理食塩 水を用いて 2 0 C以下の温度に冷却して小径部 1 1 a にス テン ト 1 3 を収縮、 密着させ、 ステン ト 1 3 の外径をカテ 一テルチューブ 1 1 の他部の外径と等 しいか、 又は若干小 さ く させるこ と ができた * ついでポー ト 1 6 b を介 して側 口 1 4 よ り氷冷生理食塩水を流出させて 、 ステン 卜 1 3 の 収縮状態を保ったま ま 、 第 5 図に示すよ う に予め血管 2 0 內に導入 したガイ ドカテーテル 1 8中をガイ ドワイ ヤ 1 9 を利用 して 目的とする留置部位までステン ト 1 3 を導入し た。 なお、 この手技は X線透視下でおこない、 カテーテル- チューブ 1 1 の小径部 1 1 aに装着したマーカー 1 5 によ り ステン ト 1 3 の位置を容易に確認する こ と ができ た。 こ の留置部位に到達した と き 、 氷冷生理食塩水の導入を停止 する と 、 ステン ト 1 3 が体温によ り次第に港められ、 体溫 小径 （ 3 5 ^eC ) に昇温 した と き 、 第 6 図に示す如く ステン ト 1 3 が拡張 し、 血管 2 0 内壁面に圧接、 保持された。 し たがって 、 ステン ト 1 3 を血管 2 0 の所定位置に留置させ たま まの状態でカテーテルチューブ 1 1 の先端部をステン ト 1 3から容器に引き抜く こ と ができた。 一定期間の留置 後、 カテーテルチューブ 〗 1 を再び導入 し、 ポー ト 1 6 a を介して造影剤を血管 2 0 内に注入 し、 ステン ト 1 3 の周 囲に血栓等が付着 していないか確認 し、 付着が認められた 場合にはポー 卜 1 6 a よ り ゥロキ ナーゼ等の適当な薬液を 注入し溶解させたのち、 ポー ト 〗 6 b よ り氷冷生理食塩水 を導入入 し、 ステン ト 1 3 を冷却 して再び収縮状態に変化 させカテーテルチューブ 1 1 の小径部 1 1 aに密着させス テン 卜 1 3 を留置部位よ り 回収させる こ とができた。

(実旃例 2 )

ステン ト 1 3 と して所定の方法で製造した 1 方向性形状 記憶合金 （ N i — T i 系合金で N i を 5 0原子％を含む ） を第 3図に示す如く らせん状に成形した。 このステン 卜 1 3 は 4 0 以下ではカテーテルチューブ 1 1 の小径部 1 1 aに密着する よ う に変形でき 、 5 0 ^eC以上のと き拡大 し、 所定の留置部位に密着する よ う に形状を記憧させた。

まず、 このステン ト 1 3 を第 1 図に示すよ う に力テーテ ルチューブ 1 1 の小径部 1 1 aに密着させステン ト 1 3 の 外径をカテーテルチューブ 1 1 の他部の外径と等しいか、 又はよ り小さ く なる よ う に しておき 、 ついで第 5 図に示す よ う にガイ ドカテーテル 1 8 を介して 目的留置部位まで導 入させた。 ここでポー 卜 1 6 b よ り造影剤を注入し、 この 部位の狭窄等を透視下で確認する と と もに、 ボー 卜 1 6 a よ り この部位の基部厠および末稱厠の各圧力を測定し、 狭 の度合いを確実に把握し、 ポー 卜 1 6 b よ り ゥロキナー ゼ等の適当な薬液を注入 し、 この留置部位に対し処置をお こなったのち、 同じ く ボー 卜 1 6 b よ り 5 0で以上の温生 理食塩水を注入し脷ロ 1 4 よ り流出させステン ト 1 3 を拡 大状態に形状変化させ、 この部位に詈置させた。 その後、 ステン ト留置の確認と してポー ト 1 6 b よ り 、 造影剤を注 入し透視下で確認する と と もにポー ト 1 6 a よ り留置部基 部側および末梢側の圧力を測定 し圧力勾配の無いこ と を確 認しカテーテルチューブ 1 1 を体内よ り抜き と つた '

上の利用可能性

本発明に係わるカテーテルは血管その他、 管状器官の内 腔の内径を一時的又は恒久的に拡張、 確保する こ と を 目的 とする医療用操作に有用である 。

Claims

請求の範囲

(1) 基端又は両端が開口 し、 その先端近傍の周面にその 基端開口部と連通する少なく と も 1 個の脷口を穿設してな るカテーテルチューブと 、 このカテーテルチューブ基端開 口部に連通する よ う にして設けられたハブ部と 、 温度変化 にと もなつて径方向に拡張又は収縮し得る形状記憶合金製 筒状体であって、 上記カテーテルチューブの側ロ穿設部の 少なく と も一部を覆う よ う にして装着された、 管状器官内 腔の内径確保用の拡張保持具と 、 を具備してな り 、 上記厠 ロ穿設部の外径が他部のカテーテルチューブ外径よ り小さ く形成されていて上記拡張保持具がその外径が上記他部の カテーテルチューブ外径と等しいか又はよ り小さ く なる よ う に して上記 Uロ穿設部に装着されている こ と を特徴とす るカテーテル。

(2) 該側ロ穿設部又はその近傍に X線不透過のマーカー が少なく と も 1 個設けられている請求の範囲第 1 項記載の カテーテル。

(3) 該ハブに少なく と も 1個のポー トが付設されて いる 請求の範囲第 1 項記載のカテーテル。

(4) 該脷ロ穿設部よ り先端の少な く と も一部が上記他部 のカテーテルチューブ外径とほぼ等しい外径を有するこ と を特徴と する請求の範囲第 1 項記載のカテーテル。

(5) 該拡張保持具がらせん状のものである請求の範囲第 1項記載のカテーテル。

(6) 該拡張保持具が一方向性形状記憶合金からなる もの である請求の範囲第 1 項記載のカテーテル。

(7) 該拡張保持具が二方向性形状記憶合金からなる もの である請求の範囲第 1 項記載のカテーテル。