明
液晶表示パネル
〔技術分野〕
本発明は、 液晶表示装置に用い られる液晶表示パネルに関する ものである。 糸田
〔技術背景〕
近年、 パーソナルコンピュータ等の情報機器あるいは力一ナビ ゲーショ ンシステム等の映像機器等の画像機器に搭載される画 像表示装置には、 これらの画像機器の消費電力を抑えかつ軽量薄 型化を図るべく 、 液晶表示装置が広く用いられている。
液晶表示装置は、 例えば、 入力される駆動信号に応じて光の透 過率が変化する ことによ り画像を表示する液晶表示パネルと、 液 晶表示装置の後方に配置されており、 液晶表示装置に光を供給す るための照明ユニッ ト と、 液晶表示装置を駆動するための回路基 板等とを含んで構成される。
第 6 図は、 従来のアクティ ブマ ト リ クス型の液晶表示パネルの 断面構造を模式的に示す断面図である。
液晶表示パネル Lは、 薄膜トランジスタ (図示せず) および導 電性透明薄膜からなる透明電極 (図示せず) および配向膜 3等が 透明ガラス基板 5 の表面に積層されてなるァクティ ブマ ト リ ク ス基板 1 と、 導電性透明薄膜からなる対向電極 (図示せず) およ び赤緑青の 3 種類の原色フィ ルタ一か らなるカ ラーフィ ルター (図示せず) および配向膜 4等が透明ガラス基板 6 の表面に積層 されてなる対向基板 2 と、 アクティ ブマ ト リ クス基板 1 および対
向基板 2 の積層面上の対向する所定の領域 a, a ' および b , b ' を接着するよう に配設された液晶封止用シールパターン 7 とを 有している。 そして、 アクティ ブマ ト リ クス基板 1 と対向基板 2 とは、 それぞれの積層面が対向するよう に所定の間隔を隔てて配 置され、 液晶封止用シールパターン 7 を介して一体化されている アクティ ブマ ト リ クス基板 1 と対向基板 2 と液晶封止用シール パ夕一ン 7 とで囲まれた空間は、 液晶層領域 9 を構成している。 そして、 液晶層領域 9 に液晶材料が充填されて、 液晶層 1 0 が形 成されている。 液晶層 1 0 は、 その上面と下面とが対向基板 2 と アクティ ブマ ト リ クス基板 1 とで封止され、 さ らに液晶層 1 0 の 側面が液晶封止用シールパターン 7 と図示されない封止手段と で完全に封止される ことによって形成されている。 液晶表示パネ ル L の中央部にはマ ト リ クス状に形成された画素の集合か らな る表示領域 8が設けられており、 液晶層領域 9 はこの表示領域 8 を含むよう に形成されている。
第 7 図は、 従来のアクティ ブマ ト リ クス型の液晶表示パネルを 主面側から見た平面図である。 第 7 図において第 6 図と同一符号 は、 同一または相当する部分を示す。 こ こでは、 液晶層を封止す る液晶封止用シールパターンの平面形状と他の封止手段につい て詳細に説明する。 また、 便宜上、 液晶封止用シ一ルパターンの 配置方向を図に示すよう に表した。
液晶表示パネル に配設された液晶封止用シールパターン 7 は、 液晶表示パネル Lの外周の一辺に沿つて所定の距離を隔てつ つ略平行に延びる横パターン 1 1 〜 1 4 および縦パターン 1 5 〜 1 7 と、 4箇所のコーナー領域 Aと 2箇所のコーナー領域 B と において横パターンまたは縦パターンと約 1 3 5 °の角度をなし て斜め方向に延びるよう に配設された 6 本のコーナーパターン 1 8 〜 2 1 および 2 2〜 2 3 とによ り構成されている。 液晶封止
用シールパターン 7 を構成している これらのパターンのパ夕一 ン幅は、 横パターンおよび横パターンおよびコーナ一パターンの それぞれが略一定な等しいパターン幅となるよう に形成されて いる。 隣接する横パターンおよび縦パターンとコーナ一パターン とはコ一ナ一領域 Aまたはコーナ一領域 B において相互に接続 されてお り、 これにより液晶封止用シールパ夕一ン 7が形成され ている。 横パターン 1 3および横パターン 1 4 のコーナーパター ン 2 2およびコーナーパターン 2 3 と接続しない他方の端部は、 ァクティ ブマ ト リ クス基板 1 および対向基板 2 の左側端面にま で達しており、 これによ り液晶注入口 2 4が形成されている。 そ して、 液晶注入口 2 4 を封止するよう に液晶封止剤 2 5が設けら れている。 従って、 液晶表示パネル Lは、 規定量の液晶材料がァ クティ ブマ ト リ クス基板 1 と対向基板 2 と液晶封止用シールパ ターン 7 と液晶封止剤 2 5 とによって液晶層領域 9 に完全に封 止される ことによって形成されている。
このよう に構成された液晶表示パネル Lは、 規定量の液晶材料 がアクティ ブマ ト リ クス基板 1 と対向基板 2 と液晶封止用シー ルパターン 7 と液晶封止剤 2 5 とによって液晶層領域 9 に完全 に封止されている状態において、 正規の性能を発揮するよう設計 されている。
と ころで、 前記の液晶封止用シールパターン 7 は、 通常、 ァク ティ ブマ ト リ クス基板 1 または対向基板 2 のどち らか一方の表 示領域 8 の外側の積層面上に接着性を有する液晶封止用シール 剤 (図示せず) をスク リーン印刷機によって一定のパターン幅に なるよう に塗布した後、 アクティ ブマ ト リ クス基板 1 と対向基板 2 とをそれぞれの積層面が対向するよう に貼り合わせ、 さ らに常 圧環境下、 高温プレスによって加熱圧着することによって液晶封 止用シール剤が硬化し形成される。 アクティ ブマ ト リ クス基板 1
と対向基板 2 とは、 液晶封止用シール剤が硬化する ことによ り、 液晶封止用シールパターン 7 を介して所定の間隔を隔てて相互 に接着される。
一方、 スク リーン印刷機によって液晶封止用シール剤を塗布す る際、 液晶封止用シールパターン 7 の 6本のコーナーパターンと なる部分への液晶封止用シ一ル剤の塗布量が減少し、 その結果、 液晶封止用シールパターン 7 のコーナ一パターン 1 8 〜 2 1 お よび 2 2 〜 2 3 が横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 のパターン幅よ り著し く 細く なる という現象が発生する 場合がある。 この場合において、 液晶材料を液晶層領域 9 に完全 に封止し液晶層 1 0 を所定の形状で形成するためには、 液晶封止 用シールパ夕一ン 7 のコーナ一パターン 1 8 〜 2 1 および 2 2 〜 2 3 に切断箇所が無いよう にするか、 切断箇所が無くてもピン ホール等の液晶材料が流出する経路が形成されていないよ う に する必要がある。
しかし、 一般的に使用される液晶封止用シール剤はエポキシ樹 脂とフエノール硬化剤とをェチルセ口ソルブ等の有機溶媒に溶 解した接着剤であるため、 高温プレスによって液晶封止用シール 剤を加熱し硬化させ液晶封止用シールパターン 7 を形成するェ 程においては、 加熱によ りェチルセ口ソルブが気化して液晶封止 用シール剤の内部に気泡 (図示せず) が発生し、 この気泡が硬化 中の液晶封止用シ一ル剤の内部に閉じ込められ、 液晶封止用シー ルパターン 7 の内部に気泡が残留する。 そして、 この気泡は液晶 封止用シールパターン 7 のコーナ一パターン 1 8 〜 2 1 および 2 2 〜 2 3 に特に多く発生するという特徴がある。 このため、 液 晶封止用シールパターン 7 のコーナ一パターン 1 8 〜 2 1 およ び 2 2 〜 2 3 が横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 のパターン幅よ り著し く 細く 形成されかつ多数の気泡が液
晶封止用シールパターン 7 のコーナーパターン 1 8 〜 2 1 およ び 2 2 〜 2 3 の内部に発生した場合には、 発生した気泡が相互に 接近し集中してしまい、 その結果、 コーナ一パターン 1 8 〜 2 1 および 2 2 〜 2 3 の内のいずれかが切靳される場合がある。 この 場合には、 液晶層領域 9 に液晶材料を充填する際に液晶材料が液 晶層領域 9 か ら漏れ出すという注入不良が発生する という 問題 が生じる。 また、 コーナ一パターンの切断に至らない場合でも、 コーナ一パターン 1 8 〜 2 1 および 2 2 〜 2 3 の内のいずれか の内部に発生した気泡が略直線状に集中 して複数個に渡っ て連 通した場合には、 液晶層領域 9 の外部に貫通するピンホールが形 成される場合がある。 この場合には、 液晶層領域 9 に充填された 液晶材料が経時的に液晶層領域 9 の外部に漏れ出すという充填 不良が発生するという問題が生ずる。
〔発明の開示〕
本発明は、 上記のような課題を解決するためになされたもので 液晶封止用シールパターンのコーナ一パターンのパターン幅を、 コーナ一パターン以外のパターンのパターン幅よ り も幅広く 形 成する ことにより、 コーナーパターンの内部にピンホ一ルが形成 される ことや、 コーナ一パターンが切断される ことを防止し、 液 晶材料の充填不良や注入不良が発生しない、 品質に優れた液晶表 示パネルを提供する ことを目的としている。
そして、 これらの目的を達成するために、 本発明にかかる液晶 表示パネルは、 一対の基板が液晶封止用シールパターンを介して 所定の間隔で貼り合わされており、 該液晶封止用シールパターン はコーナ一パターンを有し平面視において表示領域を囲むよう に 配設され、 前記液晶封止用シールパターンで囲まれた領域に液晶 が封止されてなる液晶表示パネルであって、 前記液晶封止用シ一 ルパターンのコーナーパターンが、 該コーナ一パターンに接続す
る他のパターンよ り も実質的に幅広い部分を有する。
かかる構成とすれば、 液晶封止用シールパターンのコーナ一パ ターンの内部に発生する気泡の集中を防止する ことができるので コーナ一パターンの内部にピンホールが形成される ことや、 コー ナ一パターンが切断される ことを防止でき、 液晶材料の充填不良 や注入不良等の不具合を改善する ことができる。
この場合、 前記液晶封止用シールパターンのコーナーパターン と該コーナ一パターンに接続する他のパターンとが鈍角をなして 接続されてなるものとしてもよい。
また、 上記の場合、 前記液晶封止用シールパターンのコーナー パターンが R状パ夕 ンによって形成されてなるものとしてもよ い。
また、 上記の場合 前記液晶封止用シ一ルパターンのコーナー パターンが R状パ夕 -ンと直線状パターンとの混合によっ て形 成されてなるものとしてもよい'。
かかる構成としても、 液晶封止用シールパターンのコーナ一パ ターンの内部に発生する気泡の集中を防止する ことができるので コーナ一パターンの内部にピンホールが形成される ことや、 コー ナーパターンが切断される ことを防止でき、 液晶材料の充填不良 や注入不良等の不具合を改善する ことができる。
本発明の上記目的、 他の目的、 特徴、 及び利点は、 添付図面参 照の下、 以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる , 〔図面の簡単な説明〕
第 1 図 ( a ) および第 1 図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 1 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であつ て、 第 1 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止用 シールパターンの全体を示す平面図、 第 1 図 ( b ) は第 1 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ一パターンを拡大して示す
平面図である。
第 2 図 ( a ) および第 2 図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 2 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であつ て、 第 2 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止用 シールパターンの全体を示す平面図、 第 2 図 ( b ) は第 2 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ—パターンを拡大して示す 平面図である。
第 3 図 ( a ) および第 3 図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 3 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であつ て、 第 3 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止用 シールパターンの全体を示す平面図、 第 3 図 ( b ) は第 3 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ一パターンを拡大して示す 平面図である。
第 4図 ( a ) および第 4図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 4 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であつ て、 第 4 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止用 シールパターンの全体を示す平面図、 第 4図 ( b ) は第 4図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナーパターンを拡大して示す 平面図である。
第 5 図 ( a ) および第 5 図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 4 に かかる他の液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図で あって、 第 5 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封 止用シールパターンの全体を示す平面図、 第 5 図 ( b ) は第 5 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ一パターンを拡大し て示す平面図である。
第 6 図は、 従来のアクティ ブマ ト リ クス型の液晶表示パネルの 断面構造を模式的に示す断面図である。
第 7 図は、従来のァクティ ブマ ト リ クス型の液晶表示パネルと、
それに配設されている液晶封止用シールパターンの形状を示す平 面図である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
以下、 本発明の実施の形態について、 図面を参照しながら説明 する。 なお、 本発明における液晶表示パネルは、 アクティ ブマ ト リ クス基板と対向基板と液晶封止用シールパ夕一ンと液晶層と 液晶封止剤とで構成される点で従来の液晶表示パネルと全く 同 一の構成であ り 、 さ らに、 その断面構造についても同一であ り、 液晶表示パネルに配設される液晶封止用シールパター ンのパ夕 —ン形状の内、 特にコーナーパターンの形状に相違点があるため 以下、 本発明の実施の形態においては、 液晶封止用シールパター ンの形状について詳細に説明する。
実施の形態 1
本発明の実施の形態 1 は、 コーナーパターンのパターン幅をコ ーナ一パターン以外の他のパターンのパターン幅よ り も幅広く 形成する こ とによって液晶材料の流出を防止する ことが可能な 液晶表示パネルの第 1 の構成例を示したものである。
第 1 図 ( a ) および第 1 図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 1 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であ つて、 第 1 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止 用シールパターンの全体を示す平面図、 第 1 図 ( b ) は第 1 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ一パターンを拡大し て示す平面図である。 こ こでは、 便宜上、 液晶封止用シールバタ ーンの方向を図に示すよう に表した。 なお、 第 1 図において第 7 図と同一符号は、 同一または相当する部分を示す。
液晶表示パネル L に配設された液晶封止用 シールパターン Ί は、 液晶表示パネル Lの外周の一辺に沿って所定の距離を隔てつ つ略平行に延びる横パターン 1 1 〜 1 4および縦パ夕一ン 1 5
〜 1 7 と、 4箇所のコ一ナ一領域 Aと 2箇所のコーナ一領域 B と において液晶表示パネル L の外周の隣接する二辺と略平行とさ れかつ略等しい長さの四辺を有する矩形状の 6個のコーナーパ ターン 1 8 a 〜 2 1 aおよび 2 2 a 〜 2 3 a とによ り構成され ている。 液晶封止用シールパターン 7 は、 横パターンおよび縦パ ターンとコーナーパターンとがコ一ナ一領域 Aまたはコーナ一 領域 Bにおいて相互に接続される こ とによって形成されている。 液晶封止用シールパターン 7 を構成している これらのパターン のパターン幅は、 横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 についてはそれぞれ略等しく 、 コーナーパターン 1 8 a 〜 2 1 aおよび 2 2 a 〜 2 3 a については接続する横パターンおよ び縦パターンのパターン幅よ り も + 1 0 %以上幅広く なるよ う に形成されている。 横パターン 1 3および横パターン 1 4のコー ナ—パターン 2 2 aおよびコーナ一パターン 2 3 a と接続しな い他方の端部は、 アクティ ブマ ト リ クス基板 1 および対向基板 2 の左側端面にまで達しており、 これによ り液晶注入口 2 4が形成 されている。
以上のよう に構成された液晶表示パネル Lでは、 規定量の液晶 材料がアクティ ブマ ト リ クス基板 1 と対向基板 2 と液晶封止用 シールパターン 7 と液晶封止剤 2 5 とによって形成される液晶 層領域 9 に完全に封止されている。
次に、 本実施の形態の効果を説明する。 液晶封止用シールパ夕 —ン 7 は、 通常、 アクティ ブマ ト リ クス基板 1 または対向基板 2 のどち らか一方の表示領域 8 の外側の積層面上に接着性を有す る液晶封止用シール剤 (図示せず) をスク リーン印刷機によって 一定のパターン幅になるよう に塗布した後、 アクティ ブマ ト リ ク ス基板 1 と対向基板 2 とをそれぞれの積層面が対向するよ う に 貼り合わせ、 さ らに常圧環境下において約 1 6 0 °C程度の高温プ
レス によって約 3 時間程度加熱圧着する こ とによって形成され る。
一方、 スク リーン印刷機によって液晶封止用シール剤を塗布す る際、 特にスク リーン印刷機に設置されたスク リーン版上への液 晶封止用シール剤の滴下量が許容値の下限近く まで減少した場 合には、 液晶封止用シールパターン 7 のコーナ一領域 Aおよびコ —ナー領域 B におけるコーナ一パターンが横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 のパターン幅よ り も著し く 細く なる という現象が発生する場合がある。 そして、 この場合におい. て液晶材料 (図示せず) を液晶層領域 9 に完全に封止するために は、 液晶封止用シールパターン 7 のコ一ナ一領域 Aおよびコーナ —領域 B におけるコーナ一パターンに切断箇所が無いよう にす るか、 切断箇所が無くてもピンホール等の液晶材料が流出する.経 路が形成されていないよう にする必要がある。
しかし、 通常使用される液晶封止用シール剤はエポキシ樹脂と フエ ノール硬化剤とをェチルセ口ソルブ等の有機溶媒に溶解し た接着剤であるため、 液晶封止用シールパターン 7 を形成するェ 程においては、 加熱によ りェチルセ口ソルブが気化して液晶封止 用シール剤の内部に気泡 (図示せず) が発生し、 この気泡が硬化 中の液晶封止用シール剤の内部に閉じ込められ、 液晶封止用シ一 ルパターン 7 の内部には気泡が残留する。 そして、 この気泡は液 晶封止用シールパターン 7 のコーナ一領域 Aおよびコーナ一領 域 B における コーナーパターンの内部に特に多く 発生する とい う特徴があるため、 液晶封止用シールパターン 7 のコーナ一領域 Aおよびコーナ一領域 B におけるコーナーパターンが横パター ン 1 1 〜 1 4 および縦パターン 1 5 〜 1 7 等のパターン幅よ り 著し く 細く 形成されかつ多数の気泡が液晶封止用シールパター ン 7 のコーナー領域 Aおよびコーナー領域 B におけるコーナ一
パターンの内部に発生した場合には、 発生した気泡が相互に接近 し集中してしまい、 その結果、 コーナ一領域 Aおよびコーナー領 域 B におけるコーナーパター ンの内のいずれかが切断される場 合がある。 この場合には、 液晶層領域 9 に液晶材料を充填する際 に液晶材料が液晶層領域 9 か ら漏れ出すという注入不良が発生 するという問題が生じる。 また、 コーナ一パターンの切断に至ら ない場合でも、 コーナ一領域 Aおよびコーナ一領域 Bにおけるコ ーナ一パターンの内部に発生した気泡が略直線状に集中 して複 数個に渡って連通した場合には、 液晶層領域 9 の外部に貫通する ピンホール(図示せず) が形成される場合がある。 この場合には、 液晶層領域 9 に充填された液晶材料が経時的に液晶層領域 9 の 外部に漏れ出すという充填不良が発生するという問題が生ずる。
第 1 図 ( a ) および第 1 図 ( b ) に示すよう に、 液晶封止用シ —ルパターン 7 のコーナ一領域 Aおよびコーナー領域 Bに、 横パ ターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 のパ夕一ン幅 W よ り も + 1 0 %以上幅広い W 1 にて形成されている コ一ナーパ ターン 1 8 a〜 2 1 aおよび 2 2 a〜 2 3 a を設ける。 この場合 液晶封止用シールパ夕一ン 7 を形成する工程において各コーナ ーパ夕一ンの内部に気泡が残留したとしても、 コーナーパターン 1 8 a 〜 2 1 aおよび 2 2 a 〜 2 3 aは幅広く 形成されてお り、 コ一ナ一パターン 1 8 a 〜 2 1 aおよび 2 2 a 〜 2 3 a の内部 にピンホールが形成される ことや、 コーナ一パターン 1 8 a〜 2 1 aおよび 2 2 a〜 2 3 aが切断される ことが防止できる。 その 結果、 規定量の液晶材料がアクティ ブマ ト リ クス基板 1 と対向基 板 2 と液晶封止用シールパターン 7 と液晶封止剤 2 5 とによつ て形成される液晶層領域 9 に完全に封止され、 液晶材料の充填不 良や注入不良等の不具合を改善する ことができ、 品質の優れた液 晶表示パネルを提供する ことが可能になる。
なお、 コーナーパターン 1 8 a〜 2 1 aおよび 2 2 a〜 2 3 a は横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 のパター ン幅よ り も + 1 0 %以上幅広く形成されていればよく、 さ らに好 ましく は + 1 5 %以上幅広く形成されていればよい。 また、 その 形状は矩形に限らず任意の形状でよく 、 サイズも任意でよい。 実施の形態 2
本発明の実施の形態 2 は、 コーナーパターンのパ夕一ン幅をコ —ナ一パターン以外の他のパターンのパターン幅よ り も幅広く 形成する こ とによって液晶材料の流出を防止する こ とが可能な 液晶表示パネルの第 2 の構成例を示したものである。
第 2 図 ( a ) および第 2 図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 2 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であ つて、 第 2 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止 用シールパターンの全体を示す平面図、 第 2 図 ( b ) は第 2 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコ一ナ一パターンを拡大し て示す平面図である。 なお、 第 2 図において第 7 図と同一符号は、 同一または相当する部分を示す。
第 2 図 ( a ) および第 2 図 ( b ) に示すよう に、 本実施の形態 では、 液晶封止用シ一ルパターン 7 のコーナーパターン 1 8 b〜 2 1 bおよび 2 2 b〜 2 3 bのパターン幅 W 2 が、 これらのコー ナ一パ夕一ンに接続する横パ夕一ン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 のパターン幅 Wよ り も + 1 0 %以上幅広く形成されて おり、 さ らに液晶封止用シールパターン 7 のコーナーパターン 1 8 b〜 2 1 bおよび 2 2 b〜 2 3 b と横パターン 1 1〜 1 4およ び縦パターン 1 5 〜 1 7 とが鈍角をなして相互に接続されており それによつて液晶封止用シールパターン 7 が形成されている。 そ の他の点については、 実施の形態 1 と同様である。
このような構成としても、 実施の形態 1 と同様の効果を得る こ
とが可能になる。
なお、 コーナーパターン 1 8 b〜 2 l bおよび 2 2 b〜 2 3 b のパターン幅 W 2 は横パターン 1 :! 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 のパ夕一ン幅 Wよ り も + 1 0 %以上幅広く 形成されて いればよく 、 さ らに好ましく は + 1 5 %以上幅広く 形成されてい ればよい。 また、 形状およびサイズは任意でよい。 さ らに、 コー ナーパターン 1 8 b 〜 2 1 bおよび 2 2 b〜 2 3 b と横パタ一 ン 1 1 〜 1 4 および縦パターン 1 5 〜 1 7 とが接続する角度は 鈍角をなしていればよく 、 その角度は任意でよい。
実施の形態 3
本発明の実施の形態 3 は、 コーナーパ夕一ンのパターン幅をコ —ナーパターン以外の他のパターンのパ夕一ン幅よ り も幅広く 形成する こ とによって液晶材料の流出を防止する こ とが可能な 液晶表示パネルの第 3 の構成例を示したものである。
第 3 図 ( a ) および第 3 図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 3 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であ つて、 第 3 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止 用シールパターンの全体を示す平面図、 第 3 図 ( b ) は第 3 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ一パターンを拡大し て示す平面図である。 なお、 第 3 図において第 7 図と同一符号は、 同一または相当する部分を示す。
第 3 図 ( a ) および第 3 図 ( b ) に示すよう に、 本実施の形態 では、 液晶封止用シールパターン 7 のコーナ一パターン 1 8 c 〜 2 1 c および 2 2 c 〜 2 3 c が、 その中央部のパターン幅 W 3が これらのコーナ一パターンに接続する横パタ一ン 1 1〜 1 4およ び縦パターン 1 5〜 1 7 のパ夕一ン幅\¥ょ り も + 1 0 %以上幅広 く形成されかつ R状に形成されている。 そして、 液晶封止用シー ルパターン 7 のコーナーパターン 1 8 c 〜 2 1 cおよび 2 2 c 〜
2 3 c が、 その任意の位置における接線と横パターン 1 1 〜 1 4 および縦パターン 1 5 〜 1 7 とが鈍角をなすよう に横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 となめらかに接続されてお り、それによつて液晶封止用シールパターン 7 が形成されている。 その他の点については、 実施の形態 1 と同様である。
このような構成としても、 実施の形態 1 と同様の効果を得るこ とが可能になる。
なお、 コーナーパターン 1 8 c 〜 2 1 cおよび 2 2 c 〜 2 3 c の中央部のパターン幅 W 3 は横パターン 1 1 〜 1 4および縦パ夕 ーン 1 5 〜 1 7 のパターン幅 Wよ り も + 1 0 %以上幅広く形成さ れていればよく 、 さ らに好ましく は + 1 5 %以上幅広く 形成され ていればよい。 また、 形状およびサイズは任意でよい。 さ らに、 コーナ一パターン 1 8 c 〜 2 1 c および 2 2 〜 2 3 c は、 その 任意の位置における接線と横パターン 1 1 〜 1 4および縦パ夕一 ン 1 5 〜 1 7 とがなす角度が鈍角をなすよう に横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 と接続されていればよい。
実施の形態 4
本発明の実施の形態 4 は、 コーナ一パターンのパターン幅をコ —ナーパターン以外の他のパターンのパターン幅よ り も幅広く 形成する こ とによって液晶材料の流出を防止する ことが可能な 液晶表示パネルの第 4の構成例を示したものである。
第 4図 ( a ) および第 4図 ( b ) は、 本発明の実施の形態 4 に かかる液晶封止用シールパターンの形状を模式的に示す図であ つて、 第 4図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されている液晶封止 用シールパターンの全体を示す平面図、 第 4 図 ( b ) は第 4 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ一パターンを拡大し て示す平面図である。 なお、 第 4図において第 7 図と同一符号は、 同一または相当する部分を示す。
また、 第 5 図 ( a ) および第 5 図 ( b ) は、 本発明の実施の形 態 4 にかかる他の液晶封止用シールパターンの形状を模式的に 示す図であって、 第 5 図 ( a ) は液晶表示パネルに配設されてい る液晶封止用シールパターンの全体を示す平面図、 第 5 図 ( b ) は第 5 図 ( a ) の液晶封止用シールパターンのコーナ一パターン を拡大して示す平面図である。 なお、 第 5 図において第 7 図と同 一符号は、 同一または相当する部分を示す。
第 4図 ( a ) および第 4図 ( b ) 、 または第 5 図 ( a ) および 第 5 図 ( b ) に示すよう に、 本実施の形態では、 液晶封止用シ一 ルパターン 7 のコーナ一パターン 1 8 d〜 2 1 dおよび 2 2 d〜 2 3 d、 またはコーナーパターン 1 8 e 〜 2 1 eおよび 2 2 e〜 2 3 eが、 その中央部のパターン幅 W 4 または W 5がこれらのコ —ナーパターンに接続する横パターン 1 1 〜 1 4および縦パタ一 ン 1 5〜 1 7 のパターン幅 Wよ り も + 1 0 %以上幅広く 形成され かつ R状パターン 1 8 0 d と直線状パターン 1 8 1 dおよび 1 8 2 d とが、 または R状パターン 1 8 1 e および 1 8 2 e と直線状 パターン 1 8 0 e とが混合して形成されている。 そして、 液晶封 止用シールパターン 7 のコーナーパタ一ン 1 8 d〜 2 1 dおよび 2 2 d〜 2 3 d、 またはコーナーパターン 1 8 e〜 2 1 eおよび 2 2 e〜 2 3 e が、 その任意の位置における接線と横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5〜 1 7 とが鈍角をなすよう に横パ ターン 1 1〜 1 4および縦パターン 1 5 〜 1 7 となめらかに接続 されてお り、 それによつて液晶封止用シールパターン 7 が形成さ れている。 その他の点については、 実施の形態 1 と同様である。
このような構成としても、 実施の形態 1 と同様の効果を得るこ とが可能になる。
なお、コーナ一パターン 1 8 d〜 2 1 dおよび 2 2 d〜 2 3 d、 またはコーナ一パターン 1 8 e〜 2 1 eおよび 2 2 e〜 2 3 eの
中央部のパターン幅 W 4 または W 5 は、 横パターン 1 1 〜 1 4お よび縦パターン 1 5 〜 1 7 のパターン幅 Wよ り も + 1 0 %以上幅 広く形成されていればよく、 さらに好ましく は + 1 5 %以上幅広 く形成されていればよい。また、形状およびサイズは任意でよい。 さ らに、コーナ一パターン 1 8 d〜 2 I dおよび 2 2 d〜 2 3 d、 またはコーナ一パターン 1 8 e 〜 2 1 e および 2 2 e 〜 2 3 e は その任意の位置における接線と横パターン 1 1 〜 1 4および縦パ ターン 1 5 〜 1 7 とがなす角度が鈍角をなすよう に横パターン 1 1 〜 1 4および縦パターン 1 5〜 1 7 と接続されていればよい。 なお、 上記実施の形態 1 〜 4では、 画像表示素子として液晶表 示パネルを例にとって説明したが、 他のものであってもよい。 ま た、 液晶表示パネルとしてアクティ ブマ ト リ クス型を例にとって 説明したが、 超ねじれネマティ ック型であってもよい。
上記説明から、 当業者にとっては、 本発明の多く の改良や他の 実施形態が明らかである。 従って、 上記説明は、 例示としてのみ 解釈されるべきであ り、 本発明を実行する最良の態様を当業者に 教示する目的で提供されたものである。 本発明の精神を逸脱する ことなく、 その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる ,
〔産業上の利用の可能性〕
本発明にかかる液晶表示パネルは、 民生用及び産業用のノー ト 型パーソナルコンピュータゃヮー ドプロセッサ等の情報機器、 あ るいは携帯型テレビやビデオムービー、 力一ナビゲ一シヨ ンシス テム等の画像機器の液晶表示パネルとして有用である。