WO2004025565A1

WO2004025565A1 - 虹彩コード化方法、個人認証方法、虹彩コード登録装置、虹彩認証装置、および虹彩認証プログラム

Info

Publication number: WO2004025565A1
Application number: PCT/JP2003/011681
Authority: WO
Inventors: Takeo Azuma; Kenji Kondo; Masahiro Wakamori
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2002-09-13
Filing date: 2003-09-12
Publication date: 2004-03-25
Also published as: US20050008200A1; AU2003264416A1; US7486806B2; CN100345163C; CN1682245A

Abstract

虹彩認証において、複数の画像から虹彩領域をそれぞれ切り出し（２ａ，２ｂ）、極座標変換（３ａ，３ｂ）および帯域制限（４ａ，４ｂ）を行った後、虹彩コードを生成する（５ａ，５ｂ）。さらに、回転補償（６ａ，６ｂ）した後に、これら複数の虹彩コードを、ビット毎の多数決によってビット値を決定することによって、単一の虹彩コードに統合する（７ａ，７ｂ）。

Description

虹彩コード化方法、個人認証方法、虹彩コード登録装置、虹彩認証装置、および虹彩認証プログラム技術分野

本発明は、バイオメトリクス情報の 1つである虹彩の情報を用いて、個人認証を行う技術に属する。背景技術

個人認証には虹彩、指紋、顏等のバイオメトリクス情報を用いるものが種々提案されている。近年、虹彩認識を用いた個人認証の技術が、重要施設への入退室管理、銀行等の ATM (Automated Teller Machine) 、 PCログイン用途などに利用され始めている。

虹彩を用いる個人認証は、例えば、次のようなステップによって行われる（特許文献 1参照）。

1. 近赤外 LEDなどを用いて虹彩を照明し、虹彩画像を取得

2. 取得した画像から瞳孔虹彩間の境界と虹彩強膜（白目）間の境界を検出し、虹彩領域を抽出

3. 上記虹彩領域の画素座標値を直交座標から極座標に変換

4. 上記極座標変換した虹彩領域の輝度を、 G a b o 「変換

5. 上記 Ga b o r変換出力の実部と虚部をそれぞれ 2値化して虹彩コードを生成

6. 登録者について、上記 1から 5のステップにより虹彩コードを生成し、登録用データベースに登録

7. 認証者について、上記 1から 5のステップにより虹彩コードを生成し、登録用データベース中の虹彩コードと虹彩コード同士の比較を行い、虹彩コードの差異により登録用データベースに登録された登録者であるか否かを判断

1において照明に近赤外光を用いるのは、近赤外光が人間に知覚されないため被認証者が眩しさを感じないという利点による。加えて、地球上の殆どの人が茶褐色系の虹彩を有しているが（青色や灰色の虹彩を持つ人種も存在するが世界的にみれば少数である）、茶褐色の虹彩は可視光下において虹彩パタンの視認が難しいのに対し、近赤外光ではコントラスト豊かに撮影可能だからである。なお、青色や灰色の虹彩も近赤外光下で虹彩パタン撮影が可能である。

(特許文献 1 ) 特表平 8— 5 0 4 9 7 9号公報発明の開示

一発明が解決しょうとする課題一

携帯電話や P D A等のモパイル端末が近年急速に普及している。今後は、これらのモパイル端末を用いた認証（モパイル認証）の普及が予想される。モパイル端末の場合、コストおよびサイズの制約から、搭載されるカメラは比較的低性能 (低 S Z N ) のものとなる。

カメラの S Z Nが低い場合、上述した従来の方式では、ビデオノイズによる虹彩コードのビット反転、瞳孔径の変動等に起因して、登録時と認証時の虹彩コードに差異が生じる可能性が高い。この差異が所定のしきい値以上になる場合は、本人が本人として認証されない、いわゆる本人拒否（F R : Fa l se Rejecti on ) が生じる。すなわち、カメラの S Z Nが低いことに起因して、本人拒否の割合が増加するという問題がある。

前記の問題に鑑み、本発明は、虹彩画像を用いた個人認証において、 S Z Nが低いカメラを用いた場合であっても、本人拒否の発生を低減することを課題とする。

一課題を解決するための手段一

前記の課題を解決するために、本発明は、複数の画像からそれぞれ得た虹彩コードについて、回転補償した後に、これら複数の虹彩コードを、ビット毎の多数決によってビット値を決定することによって、単一の虹彩コードに統合するものである。これにより、最終的に得られる虹彩コードの各ビットの精度が高まり、虹彩コードを安定して得ることができる。

また、本発明は、複数の画像から虹彩領域をそれぞれ切り出し、極座標変換、帯域制限、および回転補償を行った後に、これら複数の画像を加算し、単一の画像として蓄積し、蓄積した画像から虹彩コードを生成するものである。これによリ、たとえ元の個々の画像の S Z Nが十分には高くない場合であっても、画像の蓄積時にノイズ成分が互いに打ち消し合うため、 S Z Nが改善され、高い S Z N を有する単一の画像が得られる。このため、安定した虹彩コードを生成することができる。

また、本発明は、複数の画像から虹彩領域をそれぞれ切り出し、極座標変換および回転補償を行った後に、これら複数の画像を加算し、単一の画像として蓄積し、蓄積した画像に対して帯域制限を行い、虹彩コードを生成するものである。これにより、たとえ元の個々の画像の S Z Nが十分には高くない場合であっても、画像の蓄積時にノイズ成分が互いに打ち消し合うため、 S Z Nが改善され、高い S Z Nを有する単一の画像が得られる。このため、安定した虹彩コードを生成することができる。

一発明の効果一

本発明によると、ビデオノイズ等の影響を受けにくく、虹彩コードを安定して生成できるので、たとえ S Z Nが低いカメラで画像を撮影した場合であっても、本人拒否（F R ) の発生を低く抑えることができる。すなわち、安価なカメラでも安定した個人認証を行うことができ、その実用的効果は大きい。図面の簡単な説明

図 1は本発明の第 1の実施形態に係る虹彩認証方法を示すフローチャートである。

図 2は本発明に係る虹彩認証システムの全体図である。

図 3は本発明の各実施形態に係る認証機能付携帯電話の外観図である。

図 4は図 3の携帯電話の内部構成を模式的に示す図である。

図 5は瞳孔外縁および虹彩外縁を示す図である。

図 6は虹彩画像を X y直交座標系で表現した図である。

図 7は虹彩画像を r 0極座標系で表現した図である。

図 8は虹彩をリング状に 8分割した解析帯域を示す図である。図 9は虹彩コードの生成方法を示す図である。

図 1 0は虹彩コードを回転補償する方法を示す図である。

図 1 1は虹彩コードの各ビットを多数決により統合する方法を示す図である。図 1 2は虹彩コードの重み付き多数決による統合に用いる重みの分布を示す図である。

図 1 3は本発明の第 2の実施形態に係る虹彩認証方法を示すフローチヤ一卜でのる。

図 1 4は G a b o r変換出力を回転補償する方法を示す図である。

図 1 5は回転補償後の G a b o r変換出力の蓄積を説明する図である。

図 1 6は本発明の第 3の実施形態に係る虹彩認証方法を示すフローチヤ一卜で o6る。

図 1 7は極座標変換された虹彩画像を回転補償する方法を示す図である。図 1 8は回転補償後の虹彩画像の蓄積を説明する図である。

図 1 9は認証機能付携帯電話の使用の様子を説明する図である。

図 2 0は本発明の第 1の実施形態に係る装置構成を示すブロック図である。図 2 1は本発明の第 2の実施形態に係る装置構成を示すブロック図である。図 2 2は本発明の第 3の実施形態に係る装置構成を示すブロック図である。図 2 3はカメラの S / Nと F R Rとの関係を示すグラフである。

図 2 4は本発明の第 2および第 3の実施形態において、入力画像数 nと S Z N の改善量 A S Z Nとの関係を示すグラフである。発明を実施するための最良の形態

本発明の第 1態様では、虹彩コード化方法として、複数の画像を入力するステップと、前記複数の画像から虹彩領域をそれぞれ検出するステップと、検出された各虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換するス亍ップと、座標変換後の各画像に対し帯域制限を行うステップと、帯域制限後の各画像から虹彩コードをそれぞれ生成するステップと、生成された各虹彩コードを円周方向に回転補償するステップと、回転補償後の複数の虹彩コードを、ビット毎の多数決によってビット値を決定することによって単一の虹彩コードに統合するステップとを備えたものを提供する。

本発明の第 2態様では、虹彩コード化方法として、複数の画像を入力するステップと、前記複数の画像から虹彩領域をそれぞれ検出するステップと、検出された各虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換するステップと、座標変換後の各画像に対し帯域制限を行うステップと、帯域制限後の各画像を円周方向に回転補償するステップと、回転補償後の各画像を加算し単一の画像として蓄積するステップと、蓄積された画像から虹彩コードを生成するステップとを備えたものを提供する。

本発明の第 3態様では、虹彩コード化方法として、複数の画像を入力するステップと、前記複数の画像から虹彩領域をそれぞれ検出するステップと、検出された各虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換するステップと、座標変換後の各画像を円周方向に回転補償するステップと、回転補償後の各画像を加算し単一の画像として蓄積するステップと、蓄積された画像に対し帯域制限を行うステップと、帯域制限後の画像から虹彩コ一ドを生成するステツプとを備えたものを提供する。

本発明の第 4態様では、前記帯域制限を G a b o I"変換によって行う第 1〜第 3態様のいずれかの虹彩コード化方法を提供する。 , 本発明の第 5態様では、虹彩画像を用いた個人認証方法として、登録時において、虹彩画像から虹彩コードを生成し、生成された虹彩コードをデータベースに登録し、認証時において、虹彩画像から虹彩コードを生成し、生成された虹彩コ一ドを前記データベースに登録された虹彩コードと比較して認証を行うものであリ、登録時および認証時の少なくともいずれか一方において、虹彩コードの生成を、第 1〜第 3態様のいずれかの虹彩コード生成方法によって行うものを提供する。

本発明の第 6態様では、虹彩コード登録装置として、画像入力部と、前記画像入力部に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部と、前記虹彩領域切り出し部によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部と、前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像に対し帯域制限を行う帯域制限部と、前記帯域制限部から出力された帯域制限後の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードを円周方向に回転補償する回転補償部と、前記回転補償部から出力された回転補償後の虹彩コードを複数個受け、これら複数の虹彩コードを、ビット毎の多数決によってビット値を決定することによって単一の虹彩コードに統合する虹彩コード統合部と、前記虹彩コード統合部から出力された虹彩コードをデータベースに登録する虹彩コード登録部とを備えたものを提供する。

本発明の第 7態様では、虹彩コード登録装置として、画像入力部と、前記画像入力部に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部と、前記虹彩領域切リ出し部によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部と、前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像に対し帯域制限を行う帯域制限部と、前記帯域制限部から出力された帯域制限後の画像を円周方向に回転補償する回転補償部と、前記回転補償部から出力された回転補償後の画像を複数個受け、これら複数の画像を加算し単一の画像として蓄積する画像蓄積部と、前記画像蓄積部に蓄積された画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードをデータベースに登録する虹彩コード登録部とを備えたものを提供する。本発明の第 8態様では、虹彩コード登録装置として、画像入力部と、前記画像入力部に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部と、前記虹彩領域切り出し部によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部と、前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像を円周方向に回転補償する回転補償部と、前記回転補償部から出力された回転補償後の画像を複数個受け、これら複数の画像を加算し単一の画像として蓄積する画像蓄積部と、前記画像蓄積部に蓄積された画像に対し帯域制限を行う帯域制限部と、前記帯域制限部から出力された画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードをデータベースに登録する虹彩コード登録部とを備えたものを提供する。

本発明の第 9態様では、虹彩認証装置として、画像入力部と、前記画像入力部に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部と、前記虹彩領域切り出し部によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部と、前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像に対し帯域制限を行う帯域制限部と、前記帯域制限部から出力された帯域制限後の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードを円周方向に回転補償する回転補償部と、前記回転補償部から出力された回転補償後の虹彩コードを複数個受け、これら複数の虹彩コードを、ビッ卜毎の多数決によってビット値を決定することによって単一の虹彩コードに統合する虹彩コード統合部と、前記虹彩コ一ド統合部から出力された虹彩コードをデータベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部とを備えたものを提供する。

本発明の第 1 0態様では、虹彩認証装置として、画像入力部と、前記画像入力部に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部と、前記虹彩領域切り出し部によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部と、前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像に対し帯域制限を行う帯域制限部と、前記帯域制限部から出力された帯域制限後の画像を円周方向に回転補償する回転補償部と、前記回転補償部から出力された回転補償後の画像を複数個受け、これら複数の画像を加算し単一の画像として蓄積する画像蓄積部と、前記画像蓄積部に蓄積された画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コ一ドをデータベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部とを備えたものを提供する。

本発明の第 1 1態様では、虹彩認証装置として、画像入力部と、前記画像入力部に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部と、前記虹彩領域切り出し部によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部と、前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像を円周方向に回転補償する回転補償部と、前記回転補償部から出力された回転補償後の画像を複数個受け、これら複数の画像を加算し単一の画像として蓄積する画像蓄積部と、前記画像蓄積部に蓄積された画像に対し帯域制限を行う帯域制限部と、前記帯域制限部から出力された画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードをデータベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部とを備えたものを提供する。

本発明の第 1 2態様では、虹彩認証プログラムとして、第 1〜第 3態様のいずれかの虹彩コード化方法によって認証用虹彩コードを生成する虹彩コード生成ステツプと、前記認証用虹彩コードをデータベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う認証ステップとをコンピュータに実行させるものを提供する。以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。

(第 1の実施形態）

モパイル端末としては、例えば、携帯電話が考えられる。ここでは、認証機能付きの携帯電話を用いる場合を例にとって、説明する。

図 1は本発明の第 1の実施形態に係る虹彩認識を用いた個人認証方法を示すフローチャートである。図 ₂は本発明における虹彩認証システムの全体図である。本実施形態では、被認証者は、図 3のような認証機能付携帯電話を用いて、虹彩認証を行う。

図 2において、虹彩認証サーバ 2 1 1は複数人物の虹彩特徴量データを格納する虹彩データベース 2 1 2を持っており、インターネット、専用線、公衆回線などのネッ卜ワーク網 2 1 3に接続されている。虹彩登録装置 2 1 4および虹彩認証装置 2 1 5も同様に、ネットワーク網 2 1 3に接続されている。虹彩認証サーバ 2 1 1の役割は、虹彩データベース 2 1 2の管理である。虹彩登録装置 2 1 4 は、登録時に生成した虹彩コードを、虹彩データベース 2 1 2に向けて送信する。虹彩認証装置 2 1 5は、認証時に生成した虹彩コードと、虹彩データベース 2 1 2から取得した登録時の虹彩コードとを比較することにより個人認証を行なう。なお、虹彩認証サーバ 2 1 1は、利用する地域毎や機関毎に複数設置されていたり、負荷を分散するためのミラーサーバを含めて複数台あってもよい。また、虹彩データベース 2 1 2は、ネットワーク網を介して虹彩認証サーバ 2 1 1に接続されていてもよい。

なお、虹彩登録装置 2 1 4では、登録用虹彩画像の撮影だけを行ない、撮影した虹彩画像を虹彩認証サーバ 2 1 1に送信し、虹彩コードの生成は虹彩認証サ一バ 2 1 1で行なってもよい。また、虹彩登録装置 2 1 4の全機能を虹彩認証サーバ 2 1 1に内蔵してもよい。

なお、虹彩認証装置 2 1 5では、認証用虹彩画像の撮影だけを行ない、撮影した虹彩画像を虹彩認証サーバ 2 1 1に送信し、虹彩コードの生成を虹彩認証サーバ 2 1 1で行なってもよい。また、登録虹彩コードとの比較も虹彩サーバ 2 1 1 で行い、認証結果のみを虹彩認証装置 2 1 5が受け取るような形態でも構わない。また、虹彩認証装置 2 1 5自身が、図 2の機能を全て有し、登録、虹彩データの保持、認証を 1台で行なっても構わない。

図 3の認証機能付携帯電話 1 0は、通常の携帯電話に、虹彩画像撮影用のカメラ 1 1が付加されている。カメラ 1 1が撮影する画像のサイズ（画素数）は、 C I 「サイズ（3 5 2画素 X 2 8 8画素）、 Q V G Aサイズ（3 2 0画素 X 2 4 0 画素）、 V G Aサイズ（6 4 0画素 X 4 8 0画素）、 S V G Aサイズ（8 0 0画素 X 6 0 0画素）、 X G Aサイズ（1 0 2 4画素 X 7 6 8画素）、 S X G Aサイズ（ 1 2 4 0画素 X 1 0 2 4画素）、 U X G Aサイズ（1 6 0 0画素 X 1 2 0 0 画素）等である。カメラ 1 1以外には、モニタ 1 3、操作ポタン 1 4、スピーカ 1 5、マイク 1 6およびアンテナ 1 7等を備えている。モニタ 1 3には、撮影中の虹彩画像や認証結果が表示される。

また図 4に示す内部構成において、認証手段 2 1では、カメラ制御部 2 2、モ二タ制御部 2 4および認証処理部 2 6が主制御部 2 7に接続されている。カメラ制御部 2 2はカメラ 1 1を制御して虹彩画像の撮影を行い、撮影された虹彩画像は画像メモリ 2 5に蓄積される。認証処理部 2 6は画像メモリ 2 5に蓄積された虹彩画像を用いて認証処理を行う。

以下、図 1のフローに従って、本実施形態に係る個人認証方法における処理について、説明する。図 1では、登録部（虹彩登録装置） 2 1 4における処理と、認証部（虹彩認証装置） 2 1 5における処理との両方のフローを示しているが、ここでは、認証部 2 1 5における処理を例にとって説明する。

まず、被認証者は、図 1 9に示すように、図 3の認証機能付携帯電話 1 0を持ち、複数（N枚： Nは 2以上の整数））の虹彩画像を撮影する（1 b ) 。撮影の際には、被認証者は、眼から所定距離の位置（カメラ 1 1が単焦点の場合には例えば 2 O cm程度前）に認証機能付携帯電話 1 0を持ち、カメラ 1 1が捉えている虹彩画像がモニタ 1 3に表示される様子を確認しながら、虹彩全域が視野内に含まれ、ピントが合うように位置合わせを行った後、操作ボタン 1 4のうちの 1 つに割り当てられている撮影ポタンを押下する。この動作を N回繰り返す。また、撮影開始ボタンを 1度押下し、動画撮影を行いながら連続的に N枚のフレーム画像を取得してもよい。

以降の処理 2 b〜7 bは、認証処理部 26によって実行される。ここでは、基本的には上述の特許文献 1で開示された手法を用いるものとする。特許文献 1の手法の概略は、以下の通りである。

(I) 虹彩外縁（虹彩と強膜との間の境界）および瞳孔外縁（瞳孔と虹彩との間の境界）を決定することによって、虹彩領域を切り出す

(II) 切り出された虹彩領域を X y直交座標系から r 0極座標系へと変換する

(III) 解析領域を決定する（半径方向をリング状に 8分割）

(IV) マルチスケールの 2— d G a b o r変換を適用し、 G a b o r変換後の信号を二値化したものを虹彩コードとする

(V) 予め登録されていた登録虹彩コードと、認証時の虹彩コードとを比較 (排他的 OR) し、 2つのコード間のハミング距離を計算する

(VI) ハミング距離が閾値以下の場合は、本人として受け入れ、そうでなければ他人として棄却する

図 5は（I) の虹彩外縁および瞳孔外縁の位置を表す図、図 6は虹彩外縁と瞳孔外縁に囲まれる領域を虹彩領域として切り出し、 X y座標系で表現した図である。この時点で、虹彩領域の平行移動の影響は吸収される。また図 7は虹彩領域を、瞳孔中心を中心として _r 0極座標系で表現した図である（（||) の変換）。「方向の値を瞳孔外縁で 0、虹彩外縁で 1に設定することにより、瞳孔の開き具合の差と拡大縮小の影響を吸収することができる。

図 8は（III) で決定された 8リング状の解析領域を表す図、図 9は（IV) の虹彩コード作成を示す図であり、図 8の解析領域を決定した後の輝度信号（a) に、 G a b o r変換を適用（b) して、二値化を行う（c) 様子を示している。実際は 2次元信号であるが、ここでは説明の簡略化のために 1次元で示した。（a) は 8リングのうちの 1 リングにおける角度方向輝度信号である。実際はマルチスケールの G a b o r変換を適用し、単一のスケールの G a b o r変換出力にも実部、虚部が存在するが、（b ) ( c ) はある 1つのスケールの G a b o r変換出力の実部を適用した結果である。二値化後の虹彩コード（c ) における各ビットの位置は、虹彩画像上のある位置に対応付けることができる。

このような特許文献 1での虹彩認証処理を踏まえ、本実施形態では、次のような処理を行う。

まず、 N枚の虹彩画像を撮影し（1 b ) 、撮影した複数の画像から虹彩領域をそれぞれ切り出し（2 b ) 、検出された各虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換した（3 b ) 後、例えば G a b o r変換により帯域制限をかけて特徴抽出を行う（4 b ) 。そして、帯域制限後の各画像から、認証用の特徴量である虹彩データとしての N個の虹彩コード（例えば 2 0 4 8ビット）をそれぞれ生成する（5 b ) 。ここまでの処理は、上述の処理（I ) 〜（I V) と同様に行えばよく、これにより、複数の虹彩画像から、平行移動、拡大縮小、瞳孔の開き具合の差異、瞳孔の偏心の影響等が吸収された虹彩コードが、それぞれ生成される。

.次に、複数の虹彩コードの統合のための前処理として、虹彩コード間の回転補償を行う（6 b ) 。すなわち、生成した N個の虹彩コード間で、顔の傾きや眼球自身の回転による角度方向のずれが存在している可能性があるため、このずれを補償する。図 1 0に示すように、 N個の虹彩コードのうちの 1つ（例えば、最初に生成した虹彩コード）を基準虹彩コードとして、他の虹彩コードを予め定めた範囲まで回転させてマッチングを行い、ハミング距離が最小になるようにずらし量を決定し、回転補償を行う。図 1 0では説明の簡略化のため、虹彩領域の 8リングのうちの 1 リングにおける虹彩コードについて、表現している。

人の瞳孔は、明るさ等の周囲の環境や、体調、感情等の変化により収縮するため、複数の画像を単純に加算するだけでは、虹彩パタンに対するビデオノイズの影響等を低減することができない。このため、上述の処理 2 b〜6 bによって、拡大縮小の影響を吸収した位置合わせを実現している。

次に、回転補償後の複数の虹彩コードを合成し、単一の虹彩コードに統合する ( 7 b ) 。これによつて、最終的な認証用虹彩コードを生成する。虹彩コードの統合は、図 1 1に示すように、回転補償後の N個の虹彩コードの各ビットについて、その値が " 0 " か " 1 " かの多数決をとることによって実現される。すなわち、ビット毎の多数決によって、統合後の虹彩コードの各ビット値を決定する。図 1 1の例では、各虹彩コードの最終ビッ卜のビット値は、 " 0 " よりも " 1 " の方が多いので、統合後の虹彩コードの最終ビットのビット値を " 1 " に決定している。

そして図 1に戻り、処理 7 bにおいて統合した虹彩コードと、予め虹彩データベース 2 1 2に登録されている虹彩コードとを比較し、照合スコア（ハミング距離： H D値）を用いて認証を行う（9 ) 。ハミング距離が所定の閾値 T H 1以下であるときは、本人として受け入れ、そうでないときは、他人として拒否する。そして最終的な認証結果が、図 3の認証機能付携帯電話 1 0におけるモニタ 1 3 に表示される。

なお、登録部 2 1 4における処理も、ここでの説明したものとほぼ同様であり、認証部 2 1 5における処理 1 b〜7 bと同一の処理 1 a〜7 aによって、複数の画像から、登録用虹彩コードを生成する。そして、生成した登録用虹彩コードを、虹彩データベース 2 1 2に登録する（8 ) 。

以上のように本実施形態によると、複数の虹彩画像から得られた複数の虹彩コードについて、回転方向の位置合わせ後に、ビット毎に多数決を取ることによつて、単一の虹彩コードに統合する。これにより、虹彩コードを安定して得ることができ、したがって、低 S Z Nのカメラで撮影した画像を用いた場合でも、本人拒否（F R ) の発生を低減した虹彩認証を行うことができる。

なお、虹彩コード統合の際に行うビット毎の多数決演算は、本実施形態で説明したような単純な多数決に限られるものではなく、様々な方法が考えられる。例えば、統合対象の各虹彩コードにそれぞれ重みを定め、その重みを含めて多数決演算を行うようにしてもよい。ここでの重みは例えば、各虹彩コードについて、登録虹彩コードと比較したときの最小の H D値を基にして、図 1 2のような関係を基にして定めればよい。図 1 2のような重み付けによって、小さな H D値を与える虹彩コードの情報が、虹彩コードの統合に、より優先して用いられることになる。

なお、本実施形態では、認証時において、処理 2 b~7 b， 9を全て端末側で行うものとしたが、複数画像を撮影する処理 1 bのみを端末側で行い、撮影した複数画像をネットワークを介してサーバに送信し、サーバ上で処理 2 b〜7 b， 9を行うようにしてもよい。この場合、サーバ上で認証結果が計算され、計算結果は再びネットワークを介して端末に送信され、端末のモニタ 1 3に認証結果が表示される。また同様に、登録時において、複数画像を撮影する処理 1 aを端末側で行い、撮影した複数画像をネットワークを介してサーバに送信し、サーバ上で処理 2 a〜7 a, 8を行うようにしてもよい。

図 20は本実施形態に係る装置構成の例を示すブロック図であり、（a) は虹彩コード登録装置、（b) は虹彩認証装置である。図 20 (a) に示す虹彩コード登録装置 30は、画像入力部 3 1 と、画像入力部 3 1に入力された複数の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成手段 32と、虹彩コード生成手段 32 によって生成された虹彩コードを虹彩データベース 2 1 2に登録する虹彩コード登録部 33とを備えている。また、図 20 (b) に示す虹彩認証装置 40は、画像入力部 4 1と、画像入力部 4 1に入力された複数の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成手段 42と、虹彩コード生成手段 42によって生成された虹彩コードを虹彩データベース 2 1 2に登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部 43とを備えている。そして、虹彩コード生成手段 32 ， 42は本実施形態で説明した方法によって虹彩コードを生成するものであり、画像入力部 3 1 , 4 1に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部 34， 44と、虹彩領域切り出し部 34， 44によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部 35, 45と、極座標変換部 35, 45から出力された座標変換後の画像に対し、帯域制限を行う帯域制限部 36， 46と、帯域制限部 36， 46から出力された帯域制限後の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部 37, 47と、虹彩コ一ド生成部 37， 47から出力された虹彩コードを円周方向に回転補償する回転補償部 38， 48と、回転補償部 38， 48から出力された回転補償後の虹彩コ —ドを複数個受け、これら複数の虹彩コードを、ビット毎の多数決によってビット値を決定することによって、単一の虹彩コードに統合する虹彩コード統合部 3 9, 49とを備えている。そして、虹彩コード統合部 39， 49から出力された虹彩コードが、虹彩コード登録部 33または虹彩コード認証部 43に与えられる。

(第 2の実施形態）

図 1 3は本発明の第 2の実施形態に係る虹彩認識を用いた個人認証方法を示すフローチャートである。図 1 3において、図 1 と共通の処理には図 1 と同一の符号を付しており、ここでは説明を省略する。本実施形態では、帯域制限処理としての G a b o r変換（4 a, 4 b) を行った各画像について、回転補償した（1 08 a, 1 08 b) 後、加算 '蓄積し（ 1 09 a， 1 09 b ) 、虹彩コード生成 ( 1 1 0 a, 1 1 0 b) を行う点が、第 1の実施形態と異なっている。

G a b o r変換出力に対する回転補償は、図 1 4に示すように、基準となる G a b o r変換出力との残差（残差平方和または残差絶対値和）が最小となるように、角度方向のずらし量を決定することによって、行う。図 1 4では説明の簡略化のため、虹彩領域の 8リングのうちの 1 リングをあるスケールで G a b o r変換したときの実部について、表現している。

そして、図 1 5に示すように、複数（N枚）の画像についての回転補償後の G a b o r変換出力を加算し、単一の画像として蓄積（アキュ厶レート）する。そして、蓄積された画像から、虹彩コードを生成する。

以上のように本実施形態によると、複数の画像からそれぞれ切リ出された虹彩画像について、極座標変換、帯域制限、および回転補償を行った後に、単一の画像として蓄積し、蓄積した画像から虹彩コードを生成する。これにより、元の個々の画像の SZNが充分には高くない場合であっても、蓄積された単一の画像ではノイズ成分が互いに打ち消し合うため、高い SZNを得ることができる。したがって、虹彩コードを安定して得ることができ、本人拒否（FR) の発生を低減した虹彩認証を行うことができる。

なお、第 1の実施形態と同様に、認証時において、複数画像を撮影する処理 1 bのみを端末側で行い、撮影した複数画像をネッ卜ワークを介してサーバに送信し、サーバ上で処理 2 b〜4 b， 1 08 b~ 1 1 0 b, 9を行うようにしてもよい。また同様に、登録時において、複数画像を撮影する処理 1 aを端末側で行い、撮影した複数画像をネットワークを介してサーバに送信し、サーバ上で処理 2 a 〜4 a， 1 08 a〜1 1 0 a， 8を行うようにしてもよい。

図 21は本実施形態に係る装置構成の例を示すブロック図であり、（a) は虹彩コード登録装置、（b) は虹彩認証装置である。図 21では、図 20と共通の構成要素には図 2ひと同一の符号を付している。

図 21 (a) に示す虹彩コード登録装置 3 OAは、画像入力部 31 と、画像入力部 31に入力された複数の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成手段 32 Aと、虹彩コード生成手段 32 Aによって生成された虹彩コードを虹彩データベース 21 2に登録する虹彩コード登録部 33とを備えている。また、図 20 (b) に示す虹彩認証装置 4 OAは、画像入力部 41 と、画像入力部 41に入力された複数の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成手段 42 Aと、虹彩コード生成手段 42 Aによって生成された虹彩コードを虹彩データベース 21 2 に登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部 43とを備えている。そして、虹彩コード生成手段 32 A, 42 Aは本実施形態で説明した方法によって虹彩コードを生成するものであり、画像入力部 31， 41に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部 34, 44と、虹彩領域切リ出し部 34， 44によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部 35， 45と、極座標変換部 35， 4 5から出力された座標変換後の画像に対し、帯域制限を行う帯域制限部 36, 4 6と、帯域制限部 36， 46から出力された帯域制限後の画像を円周方向に回転補償する回転補償部 51 , 54と、回転補償部 51， 54から出力された回転補償後の画像を複数個受け、これら複数の画像を加算し単一の画像として蓄積する画像蓄積部 52， 55と、画像蓄積部 52， 55に蓄積された画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部 53， 56とを備えている。そして、虹彩コード統合部 53， 56から出力された虹彩コードが、虹彩コード登録部 33または虹彩コード認証部 43に与えられる。

(第 3の実施形態）

図 1 6は本発明の第 3の実施形態に係る虹彩認識を用いた個人認証方法を示すフローチャートである。図 1 6において、図 1または図 1 3と共通の処理には図 1または図 1 3と同一の符号を付しており、ここでは説明を省略する。本実施形態では、極座標変換（3 a, 3 b) を行った各画像について、回転補償した（1 1 1 a, 1 1 1 b ) 後、加算 '蓄積し（ 1 1 2 a , 1 1 2 b ) 、帯域制限処理としての G a b o r変換を行い（1 1 3 a， 1 1 3 b) 、虹彩コード生成（1 1 0 a, 1 1 0 b) を行う点が、第 1および第 2の実施形態と異なっている。

極座標変換後画像に対する回転補償は、図 1 7に示すように、基準となる虹彩領域画像（極座標系に座標変換後のもの）との残差（残差平方和または残差絶対値和）が最小となるように、角度方向のずらし量を決定することによって、行う。そして、図 1 8に示すように、回転補償後の複数（N枚）の画像を順次加算し、単一の画像として蓄積する。このように画像を蓄積することによって、各画像中のランダムノイズ成分が互いに打ち消され、画像の SZNが改善される。そして、蓄積された画像に対して G a b o r変換を行い、 G a b o r変換後の画像から虹彩コードを生成する。

以上のように本実施形態によると、複数の画像からそれぞれ切リ出した虹彩画像について、極座標変換および回転補償を行った後に、単一の画像として蓄積し、蓄積した画像に帯域制限をかけて虹彩コードを生成する。これにより、ノイズ成分が互いに打ち消し合って SZNが改善された画像から虹彩コードを生成することができる。したがって、虹彩コードを安定して得ることができ、本人拒否（F R) の発生を低減した虹彩認証を行うことができる。

なお、第 1または第 2の実施形態と同様に、認証時において、複数画像を撮影する処理 1 bのみを端末側で行い、撮影した複数画像をネットワークを介してサ —パに送信し、サーバ上で処理 2 b， 3 b, 1 1 1 b〜 1 1 3 b， 1 1 0 b, 9 を行うようにしてもよい。また同様に、登録時において、複数画像を撮影する処理 1 aを端末側で行い、撮影した複数画像をネットワークを介してサーバに送信し、サーバ上で処理 2 a, 3 a, 1 1 1 a ~ 1 1 3 a , 1 1 0 a, 8を行うようにしてもよい。

図 22は本実施形態に係る装置構成の例を示すブロック図であり、 (a) は虹彩コード登録装置、（b) は虹彩認証装置である。図 22では、図 20と共通の構成要素には図 20と同一の符号を付している。図 22 (a) に示す虹彩コード登録装置 3 OBは、画像入力部 31 と、画像入力部 31に入力された複数の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成手段 32Bと、虹彩コード生成手段 32 Bによって生成された虹彩コードを虹彩デ一タベース 21 2に登録する虹彩コード登録部 33とを備えている。また、図 22 (b) に示す虹彩認証装置 4 OBは、画像入力部 41 と、画像入力部 41に入力された複数の画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成手段 42 Bと、虹彩コード生成手段 42 Bによって生成された虹彩コードを虹彩データベース 21 2 に登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部 43とを備えている。そして、虹彩コード生成手段 32 B, 42 Bは本実施形態で説明した方法によって虹彩コードを生成するものであり、画像入力部 31， 41に入力された画像から虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部 34， 44と、虹彩領域切リ出し部 34， 44によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部 35， 45と、極座標変換部 35， 4 5から出力された座標変換後の画像を円周方向に回転補償する回転補償部 61 , 65と、回転補償部 61 , 65から出力された回転補償後の画像を複数個受け、これら複数の画像を加算し単一の画像として蓄積する画像蓄積部 62, 66と、画像蓄積部 62, 66に蓄積された画像に対し、帯域制限すを行う帯域制限部 6 3， 67と、帯域制限部 63, 67から出力された画像から虹彩コードを生成する虹彩コード生成部 64, 68とを備えている。そして、虹彩コード統合部 64 ， 68から出力された虹彩コードが、虹彩コード登録部 33または虹彩コード認証部 43に与えられる。

上述の第 2および第 3の実施形態について、画像の個数と認証精度との関係について、補足説明を行う。

単一の登録画像と単一の認証画像によって登録、認証を行う場合、カメラの S ZNと FRRとの関係は、図 23のようになる。すなわち図 23に示すように、カメラの SZNが低い場合は FRRは大きくなリ、逆に、カメラの SZNが高い場合は FRRは小さくなる。カメラの SZNと FRRとの関係は、個々の虹彩画像における虹彩パタンの強弱や、虹彩画像の解像度によって決まる。 .

図 23に示すような関係から、使用するカメラの SZN (図中の SZN。）が決まると、単一の登録画像と単一の認証画像によって登録、認証を行う場合の F RR (図中の F RR。）も決まる。これに対して、複数の画像から生成した登録コードと複数の画像から生成した'認証コードによって登録、認証を行う場合について、以下に説明する。

ノィズレベルの等しい n枚の画像（第 2および第 3の実施形態における帯域制限後の画像または極座標変換後の画像）を加算蓄積すると、信号レベルは n倍になるのに対し、ノイズレベルは倍になり、 SZNが改善される。すなわち、単一の画像についての SZN

S/N = 201og

N

に対して、 n枚の画像を加算蓄積した場合の SZNは、

となり、 S/Nが 1 0 I o g nだけ向上する。

図 23において、目標とする RR ( F RRI ) に対応する目標 SZN (SZ Ni ) と、使用するカメラの S/N (SZN。）との差（AS N) から、入力画像の枚数 nを決めることができる。図 24は入力画像数 nと SZNの改善量 AS Nとの関係を示す。図 24から、入力画像数を例えば 2， 4， 8， 1 6, 32 枚にすると、 S Nは約 3 d B、 6 d B、 9 d B、 1 2 d B、 1 5 d Bだけ、それぞれ改善されることが分かる。

なお、上述の各実施形態では、登録時と認証時とで同一の方法を用いて虹彩コ一ドを生成する例について述べたが、虹彩コードの生成方法は登録時と認証時とにおいて必ずしも同一である必要はない。例えば、登録時は高性能（高 S/N) のカメラを用いて、特許文献 1の方法によって単一の虹彩画像から虹彩コードを生成し、認証時には本発明の各実施形態のいずれかの方法によって虹彩コードを生成してもよい。また、登録時と認証時の両方において本発明の各実施形態のいずれかの方法を用いる場合、それぞれ異なる方法を用いてもかまわない。

なお、上述の各実施形態では、特徴抽出のための帯域制限は G a b o r変換によって行うものとしたが、特徴抽出の手法はこれに限られるものではなく、例えば、他のパンドバスフィルターを用いた帯域制限によって行ってもよい。

なお、上述の各実施形態では、認証機能付携帯電話を用いる場合を例にとって説明したが、本発明による効果は、認証機能付携帯電話に限らずその他の認証装置においても同様に得られることは明らかであリ、本発明に含まれる。

なお、上述の各実施形態で示した処理は、その全部または一部を、コンビユー夕にプログラムを実行させることによって、実施することができる。例えば虹彩認証装置に、コンピュータと、虹彩認証プログラムを記憶するメモリとを搭載する。この虹彩認証プログラムは、上述の各実施形態で示した虹彩コード化方法によって認証用虹彩コードを生成する虹彩コード生成ステップと、認証用虹彩コードを、データベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う認証ステップとを、コンピュータに実行させるものであればよい。産業上の利用可能性

本発明に係る虹彩コード化方法は、ビデオノイズや瞳孔径の変動等の影響を受けにくく、虹彩コードを安定して生成できるので、例えば、 S Z Nが低いカメラが搭載される可能性が高い携帯端末を利用した個人認証等の用途において、有用である。

Claims

請求の範囲

1 . 複数の画像を入力するステップと、

前記複数の画像から、虹彩領域をそれぞれ検出するステップと、

検出された各虹彩領域の画像について、座標系を、直交座標系から極座標系に変換するステップと、

座標変換後の各画像に対し、帯域制限を行うステップと、

帯域制限後の各画像から、虹彩コードをそれぞれ生成するステップと、生成された各虹彩コードを、円周方向に回転補償するステップと、

回転補償後の複数の虹彩コードを、ビッ卜毎の多数決によってビット値を決定することによって、単一の虹彩コードに統合するステップと

を備えた虹彩コード化方法。

2 . 複数の画像を入力するステップと、

座標変換後の各画像に対し、帯域制限を行うステップと、

帯域制限後の各画像を、円周方向に回転補償するステップと、

回転補償後の各画像を加算し、単一の画像として蓄積するステップと、蓄積された画像から、虹彩コードを生成するステップと

を備えた虹彩コード化方法。

3 . 複数の画像を入力するステップと、

座標変換後の各画像を、円周方向に回転補償するステップと、

回転補償後の各画像を加算し、単一の画像として蓄積するステップと、蓄積された画像に対し、帯域制限を行うステップと、帯域制限後の画像から、虹彩コードを生成するステップと

を備えた虹彩コード化方法。

4 . 請求項 1〜 3のうちいずれか 1項において、

前記帯域制限を、 G a b o r変換によって行う

ことを特徴とする虹彩コード化方法。

5 . 虹彩画像を用いた個人認証方法であって、

登録時において、

虹彩画像から、虹彩コードを生成し、

生成された虹彩コードを、データベースに登録し、

認証時において、

虹彩画像から、虹彩コードを生成し、

生成された虹彩コードを、前記データベースに登録された虹彩コードと比較して、認証を行うものであり、

登録時および認証時の少なくともいずれか一方において、虹彩コードの生成を、請求項 1〜3のうちいずれか 1項に記載の虹彩！]ード生成方法によって、行うことを特徴とする個人認証方法。

6 . 画像入力部と、

前記画像入力部に入力された画像から、虹彩領域を検出する虹彩領域切り出し部と、

前記虹彩領域切り出し部によって得られた虹彩領域の画像について、座標系を、直交座標系から極座標系に変換する極座標変換部と、

前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像に対し、帯域制限を行う帯域制限部と、

前記帯域制限部から出力された帯域制限後の画像から、虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、

前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードを、円周方向に回転補償する回転補償部と、

前記回転補償部から出力された回転補償後の虹彩コードを複数個受け、これら複数の虹彩コードを、ビッ卜毎の多数決によってビッ卜値を決定することによつて、単一の虹彩コードに統合する虹彩コード統合部と、

前記虹彩コード統合部から出力された虹彩コードを、データベースに登録する虹彩コード登録部とを備えた

ことを特徴とする虹彩コ一ド登録装置。

7 . 画像入力部と、

前記帯域制限部から出力された帯域制限後の画像を、円周方向に回転補償する回転補償部と、

前記回転補償部から出力された回転補償後の画像を複数個受け、これら複数の画像を加算し、単一の画像として蓄積する画像蓄積部と、

前記画像蓄積部に蓄積された画像から、虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、

前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードを、データベースに登録する虹彩コード登録部とを備えた

ことを特徴とする虹彩コード登録装置。

8 . 画像入力部と、

前記極座標変換部から出力された座標変換後の画像を、円周方向に回転補償する回転補償部と、

前記画像蓄積部に蓄積された画像に対し、帯域制限を行う帯域制限部と、前記帯域制限部から出力された画像から、虹彩コードを生成する虹彩コード生成部と、

前記虹彩コ一ド生成部から出力された虹彩コードを、データベースに登録する虹彩コード登録部とを備えた

ことを特徴とする虹彩コード登録装置。

9 . 画像入力部と、

前記回転補償部から出力された回転補償後の虹彩コードを複数個受け、これら複数の虹彩コードを、ビット毎の多数決によってビット値を決定することによつて、単一の虹彩コードに統合する虹彩コード統合部と、

前記虹彩コード統合部から出力された虹彩コードを、データベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部とを備えた

ことを特徴とする虹彩認証装置。

1 0 . 画像入力部と、

前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードを、データベースに登録されている虹彩コ一ドと比較し、認証を行う虹彩コード認証部とを備えた

ことを特徴とする虹彩認証装置。

1 1 . 画像入力部と、

前記虹彩コード生成部から出力された虹彩コードを、データベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う虹彩コード認証部とを備えた

ことを特徴とする虹彩認証装置。

1 2 . 請求項 1 ~ 3のうちいずれか 1項に記載の虹彩コード化方法によって、認証用虹彩コードを生成する虹彩コード生成ステップと、

前記認証用虹彩コードを、データベースに登録されている虹彩コードと比較し、認証を行う認証ステップとをコンピュータに実行させるための虹彩認証プログラム。