WO2007058058A1

WO2007058058A1 - 加熱調理器

Info

Publication number: WO2007058058A1
Application number: PCT/JP2006/321241
Authority: WO
Inventors: Koji Niiyama; Masamichi Komada; Seiji Nakamura
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2005-11-16
Filing date: 2006-10-25
Publication date: 2007-05-24
Also published as: CN100556218C; JP4792931B2; EP1951002A4; EP1951002A1; JP2007141541A; CN101116375A; US20090020516A1; US7947924B2; HK1113256A1

Abstract

　加熱調理器は、被加熱物を載置するよう構成されたトッププレートと、被加熱物を加熱する加熱部と、トッププレートを介して対向する第１と第２の電極とを有するタッチキーと、第２の電極に交流電圧を印加してかつ第１の電極が押されたときのその交流電圧の変化に応じて変化する電圧を出力する入力部と、タッチキーが押されことを検知して第１の信号を出力する検知部と、入力部が出力する電圧の変化率に応じて第２の信号を出力する操作判定部と、第１と第２の信号に基づいて加熱部を制御する制御部とを備える。入力部は、第１の電極と第２の電極との間の静電容量の変化に応じて、基準値から第１の電圧に変化してさらに基準値に向かって変化する電圧を出力する。検知部は、入力部が出力する電圧が基準値から第１の電圧に変化した場合に第１の信号を出力する。操作判定部は、入力部が出力する電圧が基準値から第１の電圧に変化した後で、さらに基準値に向かって変化するときの電圧の変化率に応じて第２の信号を出力する。制御部は、第１の信号を受けた後に第２の信号を受けない場合に加熱部への通電の制御を行い、第１の信号を受けた後に第２の信号を受けた場合に加熱部への通電のその制御を行わないように動作する。この加熱調理器は、タッチキーに水等の導電性物質が接触しても誤動作しない。

Description

加熱調理器技術分野

[0001] 本発明は、静電容検知式のタツチキーを用いた誘導加熱調理器などの加熱調理器に関する。

背景技術

[0002] 近年、誘導加熱調理器は安全 ·清潔，高効率という優れた特徴が認知され、一般家明

庭のキッチンや業務用等に広く普及されている。

[0003] 特開昭 61— 292832号公報は従来の田静電容量検知式タツチキーを開示している。

このタツチキーは、平板状パネルと、その両面に設けられてコンデンサを形成する電極とを備え、電極に指で触れたことに起因するコンデンサの静電容量の変化を直流電圧の変化に変換する。

[0004] 特開 2005— 85667号公報は他の従来の静電容量検知式タツチキーを備えた誘導加熱調理器を開示して!/、る。この調理器は複数の静電容量検知式タツチキーと、これらのタツチキー力も信号を受ける制御部を備える。制御部は商用電源に同期してタツチキー力もの電圧を逐次受け、所定周期で電圧を受ける順序を変更する。これにより、漏洩磁界の影響を受けることなぐ制御部は、鍋とタツチキーが近接していることを検知する。

[0005] これらの従来の静電容量検知式のタツチキーでは、使用者がタツチキーに水を溢したり、鍋から吹き零れた調理物がタツチキーに力かった場合に、人が指でキーを操作した場合と同様に、加熱動作を誤って開始したり、加熱を途中で誤って停止する場合がある。

発明の開示

[0006] 加熱調理器は、被加熱物を載置するよう構成されたトッププレートと、被加熱物を加熱する加熱部と、トッププレートを介して対向する第 1と第 2の電極とを有するタツチキ一と、第 2の電極に交流電圧を印加してかつ第 1の電極が押されたときのその交流電圧の変化に応じて変化する電圧を出力する入力部と、タツチキーが押されことを検知して第 1の信号を出力する検知部と、入力部が出力する電圧の変化率に応じて第 2 の信号を出力する操作判定部と、第 1と第 2の信号に基づいて加熱部を制御する制御部とを備える。入力部は、第 1の電極と第 2の電極との間の静電容量の変化に応じて、基準値力も第 1の電圧に変化してさらに基準値に向力つて変化する電圧を出力する。検知部は、入力部が出力する電圧が基準値力第 1の電圧に変化した場合に第 1の信号を出力する。操作判定部は、入力部が出力する電圧が基準値から第 1の電圧に変化した後で、さらに基準値に向かって変化するときの電圧の変化率に応じて第 2の信号を出力する。制御部は、第 1の信号を受けた後に第 2の信号を受けない場合に加熱部への通電の制御を行い、第 1の信号を受けた後に第 2の信号を受けた場合に加熱部への通電のその制御を行わな、ように動作する。

[0007] この加熱調理器は、タツチキーに水等の導電性物質が接触しても誤動作しな!、。

図面の簡単な説明

[0008] [図 1]図 1は本発明の実施の形態における加熱調理器のブロック図である。

[図 2]図 2は実施の形態における加熱調理器の平面図である。

[図 3]図 3は実施の形態における加熱調理器の入力部のブロック図である。

[図 4A]図 4Aは実施の形態における加熱調理器の入力部の出力電圧を示す。

[図 4B]図 4Bは実施の形態における加熱調理器の入力部の出力電圧を示す。

符号の説明

[0009] 1 トッププレート

2 鍋 (被加熱物）

3 加熱部

4 タツチキー

5A 電極（第 1の電極）

5B 電極（第 2の電極）

6 入力部

7 検知部

8 操作判定部

9 基準更新部 10 制御部

発明を実施するための最良の形態

[0010] 図 1は、本発明の実施の形態における加熱調理器 1001のブロック図である。加熱調理器 1001は誘導加熱調理器であり、絶縁性のトッププレート 1の上面 1A上には被加熱物である鍋 2が載置されている。加熱部 3は鍋 2を加熱し、整流器およびその整流器の出力を高周波電流に変換するためのスイッチング素子を含むインバータ回路と加熱コイルにより構成され、商用電源に接続されている。トッププレート 1には複数のタツチキー 4が設けられている。タツチキー 4は、トッププレート 1の上面 1Aと下面 1Bにそれぞれ設けられた電極 5A、 5Bで構成されており、コンデンサを形成している。表示素子 104A〜104Fはタツチキー 4が押されたら発光する。発音部 105はタツチキー 4が押された時に音を発する。

[0011] 入力部 6は、電極 5Bに交流電圧を印加しかつその交流電圧を直流電圧に変換して出力する。検知部 7は入力部 6の出力する電圧に基づきタツチキー 4が押下されたこと、すなわち電極 5Bに操作者の指が触れたことを検知する。制御部 10は、検知部 7の出力に基づき加熱部 3への通電を制御する。操作判定部 8は、タツチキー 4が押された後の入力部 6の出力する電圧の変化の変化率に基づいて、人が指でタツチキ一 4を操作したの力否かを判定する。人が指でキーを操作したのでな、と操作判定部 8が判定した場合、制御部 10は検知部 7で検知したタツチキー 4の押下を取り消す

[0012] 基準更新部 9は、検知部 7がタツチキー 4の押下を検知して力も所定の時間以上タツチキー 4が押下され続けていることを検知した場合に、入力部 6の出力する電圧に基づいて、タツチキー 4の押下を判定する基準値を変更する。基準更新部 9は、検知部 7がタツチキー 4の押下を検知した後の最小の電圧を記憶し、この最小電圧に基づき基準値を変更する。

[0013] 指でキーを操作したのでなヽと操作判定部 8が判定した場合、すなわち、トッププレート 1上に水などの導電性物質をこぼし、制御部 10がタツチキー 4の信号を受け付けた場合には、表示部 11は使用者に通知する。

[0014] 図 2は、実施の形態における加熱調理器 1001の平面図である。使用者は加熱調理器 1001の方向 1001A力加熱調理器 1001を操作する。トッププレート 1の上面 1A上には鍋 2、 2Aを載置できる。トッププレート 1は、鍋 2を加熱する加熱部 3の加熱コイルの位置を示す加熱コイル位置表示部 1Cと、鍋 2Aを加熱する別の加熱部 3A の加熱コイルの位置を示す加熱コイル位置表示部 1Dとを備える。加熱部 3は加熱部 3Aの左側に配置されている。タツチキー 4は、左ダウンキー 4Aと左切 Z入キー 4Bと左アップキー 4Cと右ダウンキー 4Dと右切 Z入キー 4Eと右アップキー 4Fよりなる。左ダウンキー 4Aは、鍋 2を加熱する加熱部 3の設定電力、または鍋 2の設定温度を下げる。左切 Z入キー 4Bは加熱部 3を動作させかつ非動作にする。左アップキー 4C は、鍋 2を加熱する加熱部 3の設定電力または鍋 2の設定温度を上げる。右ダウンキ一 4Dは鍋 2Aを加熱する加熱部 3 Aの設定電力または鍋 2Aの設定温度を下げる。右切 Z入キー 4Eは加熱部 3Aを動作させかつ非動作にする。右アップキー 4Fは鍋 2 Aを加熱する加熱部の設定電力または鍋 2Aの設定温度を上げる。表示素子 104A 〜104Fはキー 4A〜4Fが押されたらそれぞれ発光する。

[0015] タツチキー 4A〜4Fはそれぞれ、トッププレート 1の上面 1Aに設けられた電極 5Aと、トッププレート 1の下面 1Bの電極 5Bよりなる。タツチキー 4A〜4Fは、使用者が操作し易、ように鍋 2、 2Aより使用者に近、方向 1001Aに配置されて、る。

[0016] 図 3は入力部 6のブロック図である。入力部 6は、発振部 12、整流平滑部 13およびレベルシフト部 14で構成されている。発振部 12は交流電圧である 400kHzの高周波電圧を電極 5Bに印加する。使用者が電極 5Aに指で触れていない場合には、電極 5 Bに印加された高周波電圧は整流平滑部 13で整流され平滑されて直流電圧に変換される。その直流電圧はレベルシフト部 14で絶対値を小さくしかつレベルの差が検知できる直流電圧に変換されて検知部 7を構成するマイクロコンピュータに入力される。使用者が電極 5Aに指で触れた場合は、電極 5Bに印加された高周波電圧の一部は、トッププレート 1、電極 5A、使用者を介してアースに流れて、整流平滑部 13に入力される高周波電圧の振幅が減衰し、検知部 7へ入力される直流電圧が低下する。タツチキー 4の 6つのタツチキー 4A〜4Fのそれぞれを構成する電極 5Bに入力部 6 が接続されている。すなわち、加熱調理器 1001は 6つの入力部 6を備える。

[0017] 加熱部 3はスイッチング素子と加熱コイルを有する。スイッチング素子は 23kHzの周波数でオンオフして加熱コイルに高周波電流を供給する。加熱コイルは高周波電流で高周波磁束を発生し、その加熱コイルと磁気結合する鍋 2を誘導加熱する。表示部 11は、発光ダイオード (LED)や液晶表示器 (LCD)などの表示器で構成され、加熱部 3の通電状態も表示する。

[0018] 絶縁性のトッププレート 1を間に挟んで設けられた電極 5A、 5Bはコンデンサを形成し、入力部 6は、電極 5Bに交流電圧である 400kHzの高周波電圧を印加し、電極 5 Bに印加された高周波電圧を整流 ·平滑して直流電圧に変換し出力する。電極 5Aに使用者の指が触れると、電極 5Bに印加された高周波電圧の大きさが変化し、入力部 6はその高周波電圧の大きさの変化を直流電圧の変化に変換して出力する。入力部 6はその高周波電圧の大きさの変化に応じて、基準値力も第 1の電圧に変化してさらにその基準値に向力つて変化する電圧を出力する。

[0019] 検知部 7は、タツチキー 4A〜4Fにそれぞれ接続された加熱部 6の出力する電圧を順次アナログ Zデジタル変換する。検知部 7は、タツチキー 4A〜4Fのそれぞれについて、基準値より所定の値以上低下した場合に、タツチキーが押されたと判定し、制御部 10へキーの押下を示す第 1の信号を出力する。

[0020] 検知部 7は、タツチキー 4A〜4Fの各々につ!/、て、使用者がタツチキーを押して！/ヽないときに複数回入力部 6から入力された電圧を読み込み、それらの電圧の平均値を基準値として記憶する。使用者がキーを押した判定するための基準値より低下した電圧 0. 4Vは回路定数によって定まるものであり、回路定数が変われば変わり、この値に限定するものではな、。

[0021] 操作判定部 8は、検知部 7がキーを押したと判定して力も電圧が上昇する際の変化速度を測定し、使用者がキーを押したのか否かを判定する。実施の形態による加熱調理器 1001では、検知部 7は、基準値より 0. 4V以上低い電圧が入力されてキーが押されたと判定した後で、基準値より 0. 2V低い電圧が入力部 6から入力されたときにキーが放されたと判定する。操作判定部 8は、入力部 6の出力する電圧が基準値より 0. 4Vだけ低い電圧カゝら基準値より 0. 2V低い電圧になるまでの時間を測定する。その時間が所定の時間例えば 0. 5秒以内であれば、操作判定部 8は使用者が指でキーを押したと判定する。操作判定部 8は、測定した時間が 0. 5秒を超えた場合には、水や調理物等の導電性物質がタツチキーに触れたと判定し、制御部に第 2の信号を出力する。

[0022] 制御部 10は、検知部 7が出力する第 1の信号と操作判定部 8が出力する第 2の信号とに基づいて加熱部 3への通電を制御する。

[0023] 制御部 10は、検知部 7の出力する第 1の信号に基づき、加熱部 3への通電を制御し、通電する電力を変更する。検知部 7からの第 1の信号により、制御部 10はキー 4A 〜4Fに対応して加熱部 3を制御する。その際に、制御部 10は表示素子 104A〜10 4Fをそれぞれ発光させ、発音部 105から音を発生させる。すなわち、制御部 10は、検知部 7から第 1の信号を受けると、表示素子 104A〜104Fからの光や発音部 105 力もの音等の指標を操作者に出力して、操作者にキー 4A〜4Fが押されたことをそれぞれ報知する。操作判定部 8の出力する第 2の信号を受けると、制御部 10は加熱部 3の通電を停止し、キー 4A〜4Fが押されたことを示す報知（表示素子 104A〜10 4Fの発光等）が継続されている場合にはその報知を停止するとともに、タツチキー 4 A〜4Fの、ずれかが異常であることを表示部 11で使用者に通知する。

[0024] 加熱調理器 1001の動作を説明する。

[0025] 図 4Aは、使用者がタツチパネルの電極 5Bに触れたときに、入力部 6の出力する電圧を示す。入力部 6は直流電圧を出力する。図 4Aに示すように、使用者が指でタツチキー 4の電極 5Bに触れていないときは、入力部 6は 3. 2Vの直流電圧を出力する。検知部 7は、この電圧をアナログデジタル変換して基準値 Vrefとして記憶する。

[0026] その後、例えば、加熱部 3の通電を入れたり切ったりする左切 Z入キー 4Bの電極 5 Bに使用者が時点 TP1に触れると、左切 Z入キー 4Bに接続されている入力部 6の出力する電圧は時点 TP1に基準値 Vref (3. 2V)力第 1の電圧 V3 (2. 6V)にまで低下する。その電圧が基準値 Vre;fより 0. 4Vだけ低い第 1の判定値 VI (2. 8V)より低い状態が時点 TP1から所定の時間例えば 0. 1秒以上続くと、検知部 7は左切 Z入キ一 4Bを押されていると判定し、第 1の信号を出力する。制御部 10は第 1の信号を受けると加熱部 3の通電を開始し制御する。その際、制御部 10は表示素子 104Bを発光させ、発音部 105から音を発生させる。

[0027] 図 4Bは、水や調理物等の導電性物質がタツチパネルの電極 5Bに触れたときに入力部 6の出力する電圧を示す。例えば、調理していないとき、すなわち加熱部 3が動作してヽな、ときに、トッププレート 1に水や調理物等の導電性物質がこぼれて左切 Z入キー 4Bに時点 TP2で触れると、左切 Z入キー 4Bに接続された入力部 6が出力する電圧は時点 TP2に基準値 Vref (3. 2V)力も第 1の判定値 VI (2. 8V)より低い第 1の電圧 V3 (2. 6V)まで低下する。時点 TP2から 0. 1秒後の時点 TP3までその電圧が第 1の判定値 VIより低い状態が続くと、検知部 7は、タツチキー 4Bが押されたと検知して、制御部 10は加熱部 3の通電を開始する。その際、制御部 10は表示素子 104Bを発光させ、発音部 105から音を発生させる。

トッププレート 1上にこぼれた水や調理物等の導電性物質は時間がたつにつれて広がり、タツチキー 4Bに触れている導電性物質の量は徐々に減少する。その量の減少につれて電極 5A、 5Bで形成されるコンデンサの静電容量が変化して、入力部 6 に印加される電圧が上昇し、入力部 5が出力する電圧が上昇する。時点 TP2から時間が経過してタツチキー 4Bの電極 5に触れている導電性物質の量が減少すると、入力部 6の出力する電圧は徐々に上昇して基準値 Vrefに達する。操作判定部 8は、入力部 6の出力する電圧が第 1の判定値 VI (2. 8V)から、基準値 Vre;fより 0. 2V低いすなわち第 1の判定値 VIより 0. 2V高い第 2の判定値 V2 (3. 0V)に上昇する時間 T 3を測定する。時間 T3が所定の時間例えば 0. 5秒より長い場合は、操作判定部 8は、操作者ではなく水や調理物等の導電性物質がタツチキー 4Bの電極 5Bに触れたと判定して、制御部 10に加熱部 3の動作を停止させる信号を送り、制御部 10は加熱部 3の通電を停止する、すなわち加熱部 3への通電の制御を取り消す。図 4Aに示すように、操作者力 Sタツチキー 4Bを押した状態力も放した時には、タツチキー 4Bの電極 5 Aが開放状態となるためタツチキー 4Bの電極 5A、 5Bで形成されるコンデンサが瞬時に接地電位力遮断され、入力部 6の出力する電圧が速く上昇する。図 4Aにおいての第 1の判定値 VIから第 2の判定値 V2に上昇する時間 T2は図 4Bに示す時間 T 3より短ぐ 0. 5秒より短い。したがって、入力部 6の出力する電圧の第 1の判定値 VI から第 2の判定値 V2まで上昇する時間が 0. 5秒より短い場合は、操作判定部 8は使用者がタツチキー 4Bを操作したと判定して、制御部 10に加熱部 3を駆動し続けて通電させる。 [0029] すなわち、操作判定部 8は、入力部 6の出力の変化率の平均が最大の変化率から所定の値を引いた値以下の場合に、人が指でタツチキーを操作したのでないことを判定する。人が指でタツチキー 4を押している状態では入力部 6が出力する直流電圧の変化は少ない。また、その電圧は指でタツチキー 4に触れた瞬間と、指をタツチキ一 4から離した瞬間に最大に変化し、その直流電圧は大きな変化率で変化する。トツププレート 1に水がこぼれてタツチキー 4の上部に力かった場合には、タツチキー 4上にかかった水はトッププレートを広がる。それに伴い、入力部 6の出力する直流電圧が «I続して徐々に変化するので、その直流電圧の変化率の平均は小さい。これによつて、実施の形態による加熱調理器 1001では、簡単な方法で、確実に、人の指でキ一を操作したか否かを判定できる。

[0030] また、制御部 10が加熱部 3を通電している間に、水や調理物等の導電性物質が左切 Z入キー 4Bにかかると、検知部 7は加熱部 3への通電を停止するように制御部 10 に信号を送る。しかし、操作判定部 8が上記方法により人がキー 4Bを押したのではないと判定して、制御部 10は加熱部 3への通電を再開する信号を送る。したがって、加熱調理器 1001が所定の手順で調理を行う自動調理がキーの誤検知により停止しても、すぐに再開させることができる。

[0031] 以上の構成により、本実施の形態における加熱調理器 1001は、タツチキーの誤検知による誤動作を防ぎ、安全で使いやすい。

[0032] 本実施の形態による加熱調理器 1001では、加熱調理器 1001の回路部品の温度特性により回路部分の温度が上昇すると入力部 6の出力する直流電圧が上昇するように構成されて、る。検知部 7と操作判定部 8はタツチキー 4の誤動作を防止するために、検知部 7がキー 4を人が押していると判断すると基準値が更新されないが、キ一 4が所定の時間例えば 3分以上押され続けた場合に、基準更新部 9は、基準値 Vr efをその時点の入力部 6の出力電圧に 0. 4V加算した値に更新する。検知部 7が第 1の信号を出力して力上記所定の時間例えば 3分以上タツチキー 4が放されたことを検知しない場合に、すなわち、検知部 7が第 1の信号を出力して力もその所定の時間以上タツチキー 4が押され続けていることを検知した場合に、基準更新部 9は基準値を変更する。これによつて、高温のフライパンや鍋カ^ッチキー 4に載せられ、加熱調理器 1001の回路部品の温度特性により入力部 6の出力する直流電圧が変化した場合にも、検知部 7と操作判定部 8はタツチキー 4の押下を検知でき、かつ人がタツチキー 4を操作したのか否かを判定できる。

[0033] また、基準更新部 9は、キー 4が押されていることを判定している間に入力部 6が出力する直流電圧の最小電圧を記憶し、この最小電圧に 0. 4Vを加算した値に基準値 Vrefを更新する。したがって、温度が低下している場合にも、操作判定部 8と検知部 7は確実に、人によるタツチキー 4の押下を検知できる。

[0034] トッププレートとその表面上の表面電極（電極 5A)とその裏面上の裏面電極（電極 5 B)により形成されたコンデンサの裏面電極に供給された高周波電圧を直流電圧に変換することで人が表面電極に触れたことを検知する加熱調理器では、鍋を介して導かれた加熱部の発生する漏洩磁界に起因するリップル電圧がその直流電圧に重畳し、人が指でキーを操作しても受け付けに《なる、または受け付けなくなる場合がある。実施の形態による加熱調理器 1001はこの課題も解決できる。

[0035] なお、実施の形態では、制御部 10は、検知部 7から第 1の信号を受けると加熱部 3 への通電の制御を開始し、表示素子 104A〜104Fを発光させ、かつ発音部 105から音を発生させる。制御部 10は、検知部 7から第 1の信号を受けると、表示素子 104 A〜104Fを発光させ、かつ発音部 105から音を発生させる力加熱部 3への通電の制御を行わなくてもよい、すなわち、第 1の信号に基づいて受付動作 (発光、発音)のみを行ってもよい。その場合は、制御部 10は、検知部 7から第 1の信号を受けた後に所定の時間以内に操作判定部 6から第 2の信号を受けた場合には加熱部 3へは通電しない。かつ、制御部 10は検知部 7から第 1の信号を受けた後に所定の時間経ても操作判定部 6から第 2の信号を受けない場合に、加熱部 3への通電を開始する。また、検知部 7から第 1の信号を受けた後に加熱部 3への通電を開始するタイミングは、適宜設定すればよい。例えば、制御部 10は、第 1の信号を受けると同時に加熱部 3 に通電を開始してもよいし、第 1の信号を受けて力所定の時間遅延させて加熱部 3 に通電を開始してもよい。制御部 10は、第 1の信号を受けて力も所定の時間を経ても第 2の信号を受けない場合に加熱部 3への通電を制御し、第 1の信号を受けて力その所定の時間以内に第 2の信号を受けた場合に加熱部 3への通電を制御しないように動作してもよい。

[0036] なお、表示素子 104A〜104Fの発光と発音部 105での発音との少なくとも 1つ、または双方とも行わなくてもよ、。

[0037] なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

産業上の利用可能性

[0038] この加熱調理器は、タツチキーに水等の導電性物質が接触しても誤動作せず、誘導加熱調理器、高周波加熱調理器およびハロゲン調理器などのタツチキーを有する調理器に有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 被加熱物を載置するよう構成された上面と、下面とを有するトッププレートと、

前記被加熱物を加熱する加熱部と、

前記トッププレートの前記上面に設けられた第 1の電極と、前記トッププレートの前記下面に設けられてかつ前記トッププレートを介して前記第 1の電極と対向する第 2の電極とを有するタツチキーと、

前記第 2の電極に交流電圧を印加し、かつ前記第 1の電極が押されたときの前記交流電圧の変化に応じて、基準値力第 1の電圧に変化した後で前記基準値に向かつて変化する電圧を出力する入力部と、

前記入力部が出力する前記電圧が前記基準値から前記第 1の電圧に変化した場合に第 1の信号を出力する検知部と、

前記入力部が出力する前記電圧が前記基準値から前記第 1の電圧に変化した後で前記基準値に向力つて変化するときの前記電圧の変化率に応じて第 2の信号を出力する操作判定部と、

前記第 1の信号を受けた後で前記第 2の信号を受けない場合に前記加熱部への通電の制御を行い、

前記第 1の信号を受けた後で前記第 2の信号を受けた場合に前記加熱部への前記通電の前記制御を行わな、、

ように動作する制御部と、

を備えた加熱調理器。

[2] 前記制御部は、

前記第 1の信号を受けた場合に前記加熱部への前記通電の前記制御を行い、前記第 2の信号を受けた場合に前記加熱部への前記通電の前記制御を取り消すように動作する、請求項 1に記載の加熱調理器。

[3] 前記操作判定部は、前記入力部の出力する前記電圧の変化率の平均値が前記電圧の変化率の最大値より所定の値だけ小さい場合に、前記第 2の信号を出力する、請求項 1に記載の加熱調理器。

[4] 前記検知部は、前記入力部が出力する前記電圧が、前記基準値から、前記基準値より低い第 1の判定値より低い電圧に変わった場合に前記第 1の信号を出力する、請求項 1に記載の加熱調理器。

[5] 前記操作判定部は、前記入力部が出力する前記電圧が前記基準値から前記第 1の判定値より低い電圧に変わった後で、前記第 1の判定値から、前記第 1の判定値と前記基準値との間の第 2の判定値に変化する時間が第 2の所定の時間より長い場合に前記第 2の信号を出力する、請求項 4に記載の加熱調理器。

[6] 前記検知部が前記第 1の信号を出力して力第 3の所定の時間以上前記タツチキーが放されたことを検知しない場合に、前記基準値を変更する基準更新部をさらに備えた、請求項 4に記載の加熱調理器。

[7] 前記基準更新部は、前記検知部が前記タツチキーの押下を検知した後での前記入力部から出力する前記電圧の最小電圧に基づき前記基準値を変更する、請求項 6 に記載の加熱調理器。

[8] 前記検知部が前記第 1の信号を出力して力第 3の所定の時間以上前記タツチキーが押され続けて、ることを検知した場合に、前記基準値を変更する基準更新部をさらに備えた、請求項 4に記載の加熱調理器。

[9] 前記基準更新部は、前記検知部が前記タツチキーの押下を検知した後での前記入力部から出力する前記電圧の最小電圧に基づき前記基準値を変更する、請求項 8 に記載の加熱調理器。

[10] 前記制御部は、前記検知部から前記第 1の信号を受けた場合に指標を操作者に出力する、請求項 1に記載の加熱調理器。